北海道を青森県が殴って小さくする!? ご当地音ゲー「アオモリズム」が面白い!
独特の地形をしている本州最北端の県、青森。その西側に位置する下北半島の形、何かに似てると思わないだろうか。そう、ボクサーのように握り拳を作った腕だ。少なくとも筆者は、子供のころそんなことを思った記憶がある。
コンセプトは「ねぶたのリズムで殴り合え!」
そんな青森の地形をアクションゲーム化した「アオモリズム」。ストーリーは以下の通り。 「ホッカイドウが攻めてきたど」 うん、わかりやすい。プレイ内容も単純明快だ。下北半島が右拳(こぶし)、津軽半島が左拳となり、ホッカイドウがアオモリめがけて飛ばす、北海道産品を跳ね返していく。2つのボタンをタイミングよく押してターゲットを叩く、いわゆる「音ゲー」に近い感覚のゲームだ。

ゲームが進展すると、ホッカイドウの渡島半島が拳となり、アオモリと直接殴り合う場面も出てくるが、きりたんぽ、わんこそばなど、トウホクからの支援物資でホッカイドウにダメージを与えることもできる。
ねぶたばやしのリズムも妙にハマっている。「笛」と「灯篭手振り鉦」がかなでる音は、テクノ黎明期のクラフトワーク的と書いたら言いすぎか。 獲得したスコア=ha(ヘクタール)に応じて、ホッカイドウは小さくなる。その巨大さでアオモリ侵攻を目論むホッカイドウをパンチで凹ませる――それがこのゲームの目的だ。
アオモリズム公式 説明動画(YouTubeより)
神奈川工科大学(神奈川県厚木市)の学生が開発したこのゲームは、2013年9月に開催された東京ゲームショウで披露されたところ、来場者の間で話題を呼んだ。 そして2014年12月27日から県内での展示が始まった。場所は三沢市にある宿泊施設「星野リゾート青森屋」。ツイッターには正月休みに同リゾートを訪れた子供たちの遊ぶ姿が投稿されている。
星野リゾートに、アオモリズムと言う謎のリズムゲームが... pic.twitter.com/n0AxcjGTST
— 山内 照間 (@kumo10ame) 2015, 1月 3
青森ご当地音ゲー #アオモリズム pic.twitter.com/Qs8mzizjs8
— 八雲ユウ (@Miya_YU_81) 2014, 12月 30
ホッカイドウを小さくするというコンセプトに道民はお怒りかと思いきや、寛容な心で見守る人も。片や青森県民も「道民にはすまないが...」という気遣いを見せる。北国同士の絆を見る思いだ。
アオモリズムくそたのしいw これ売れるよ #アオモリズム 元北海道民は北海道がちっちぇくなりすぎるとさみしいけどな!!w
— 搾精PT広報係アキヤマくん (@akym88th) 2013, 9月 21
【TGS2013】青森が北海道を殴って小さくする音ゲー 神奈川工科大学の『アオモリズム』は必見 #getnews http://t.co/uolxzEaDA6 @getnewsfeedさんから 北海道民には悪いがワロタw まぁ実際には青森県民は割と北海道とはシンパシー感じてる。
— むーん (@moon_the_100n) 2013, 9月 22
青森)話題ゲーム「アオモリズム」来県 27日から展示 - 朝日新聞デジタル http://t.co/tU9PVt3kBp
北海道には申し訳ないけどおもしろい!青森県内のゲーームセンター以外でもウケルと思う
— Bunzou (@Bunzou28) 2014, 12月 30
北海道に恨みはないけど音ゲーマーとしてアオモリズムやってみたい。
— なお@辛いコトや悲しいコトも全部1/6 (@39ra_marine_nao) 2014, 12月 30
そういえば青森県は、北海道新幹線が新函館まで開通するのを機会に「津軽海峡交流圏」を作る構想を明らかにしている(参照:青森県が目論む壮大な「λ(ラムダ)プロジェクト」とはなんだ!?)。 殴り合いを超えて両者の間に生まれた絆が、海峡交流圏の発展を促す、そんな壮大なテーマがこのゲームには込められて――いたら面白いなあと。