「ふなっしー×ラスカル」コラボに見た、池袋が「BUKURO」に進化する日
世界名作劇場の「あらいぐまラスカル」や「ちびまる子ちゃん」などのアニメ作品を製作する日本アニメーション。そのオフィシャルショップ「ANi★CUTE」(あにきゅーと)が、東京池袋のサンシャインシティ・専門店街アルバ2Fに2014年11月15日オープンした。
筆者が訪れたのは開店2日目の午後。入口付近は人だかりができていた。何事かとのぞいてみると、ラスカルと船橋市非公認キャラ「ふなっしー」のコラボ商品が置いてあった。
ふなっしーがラスカルに、ラスカルがふなっしーになりきっている。マグカップ(1200円、以下税抜き)やメモ帳(450円)、クリアケース(350円)、iPhone6ケース(1800円)、缶バッジ(300円)などが勢揃い。それらを手に取った若い女性が「かわいい~♪」と声を上げる。
店の奥へ進むと、ちびまる子ちゃんやラスカル、フランスの絵本から生まれたアニメ「うっかりペネロペ」のキャラクターグッズが取り揃う。
初日・2日目は人気3キャラクターの着ぐるみが店頭に登場。一緒に記念撮影できるイベントを実施していて、子連れの姿も目立っていた。
あに★きゅーとでのラスカル、16時と18時はこちらの蝶ネクタイでごあいさつしまーす! pic.twitter.com/yzljL0gT5w
— ラスカルと世界名作劇場STAFF (@Rascal_Staff) 2014, 11月 16
現在の店頭グリーティングはちびまる子ちゃんです。
毎回、たくさんの人が会いに来てくれいます。
ありがとうございます。 pic.twitter.com/wFdi7I6QrU
— ラスカルと世界名作劇場STAFF (@Rascal_Staff) 2014, 11月 15
ANi★CUTE店頭での撮影会、現在ペネロペちゃんが来ております。 pic.twitter.com/PHsBFGZUII
— ラスカルと世界名作劇場STAFF (@Rascal_Staff) 2014, 11月 15
サンシャイン通りにあるラウンドワンも、ANi★CUTEを盛り上げるべく援護射撃。ゆるくて温かい連携にほのぼのさせられる。
池袋サンシャイン通りにあるラウンドワンではラスカルとふなっしーが同じ筐体に入ってますね。
わかってらっしゃる(^ ^) pic.twitter.com/vtPh5aD03m
— ラスカルと世界名作劇場STAFF (@Rascal_Staff) 2014, 11月 15
ポケモンセンターもサンシャインにやってくる
ANi★CUTEと同じフロアでは改装工事中の区画が。その壁面に貼られているポスターに目をやると......「ポケモンセンタートウキョー」が12月にオープンすると書いてある。
現在浜松町にあるポケモンオフィシャルショップの旗艦店は12月7日をもって閉店し、12日に池袋で営業を再開する。売り場面積は広くなり、装飾もさらに進化するそうだ。
サンシャインシティのワールドインポートマートビル2Fには、ナムコが運営する屋内型テーマパーク「ナンジャタウン」がある。こちらでは大人気アニメ「妖怪ウォッチ」のアトラクションが11月28日にオープンする。
サンシャインシティの文化会館B1Fには大型玩具チェーン「トイザらス」の店もある。ANi★CUTEやポケモンセンター、ナンジャタウンとの相乗効果が期待される。
サンシャインシティは池袋駅から遠いのが難点だったが、2011年に東京メトロ東池袋駅と結ぶ地下連絡路が完成してアクセスが向上。繁華街を通らず歩きやすいので、親子連れの姿が確実に増えている。
若い頃にサンシャインシティで買い物を楽しんだ世代が、結婚して子供をもうけても遊びに来られる環境が整っている――そんな印象を受けた。
「アニメ好き」ファミリーはサンシャイン、腐女子は乙女ロードへ住み分けが進む!?
「アニメイト」の本店がある東京・池袋。腐女子の聖地と呼ばれる乙女ロードは、アニメ・コミック・ゲームの専門店が集まる「聖地」。メイドカフェや執事カフェも点在し、アニメ好きの憩いの場になっている。
2014年10月3日にはニコニコ本社がJR池袋近くの「P'パルコ(池袋ピーダッシュパルコ)」に移転、オタクカルチャー色が一層強まった。
これらは10代後半以上の、ある程度年齢の上のアニメファンたちをターゲットにした施設だが、上記の「ANi★CUTE」をはじめとするサンシャインシティのアニメ系施設は、どちらかというとファミリー向け。「乙女ロード」を通じて定着しつつある「オタクカルチャーの街」というイメージを生かしつつ、客層を広げられるか。
東京副都心の中ではいまいちパッとしないといわれる池袋。しかし、サンシャインシティを中心にじわじわ改造が進んでいる。クールジャパンの波にも乗って、「AKIBA」に続く国際的サブカル都市「BUKURO」になる日も......いつかやってくるかもしれない。