「犬派」「猫派」に地域差はあるか?
犬と猫はペットの代名詞というべき存在だ。動物好きが集まろうものなら、かなりの割合で「あなたは犬派ですか? それとも猫派?」という会話が交わされる。
そこで浮かんだのが、「犬派」と「猫派」の分布に、果たして地域差のようなものはあるのだろうか、という疑問だ。
犬の飼育率が高いのは北関東、猫は甲信越
「平成24年度全国犬・猫飼育実態調査結果」(一般社団法人ペットフード協会調べ)によると、全国の推定飼育頭数は犬が1153万4000頭で、猫が974万8000頭。
地域別にみると、犬の飼育率は北関東が最も高く20.6%、次いで四国が20.3%、中部が19.3%。反対に低かったのは京浜(首都圏)が13.9%だった。
猫の飼育率が最も高いのは甲信越で12.8%。以下、北関東が12.4%、東北が12.0%と続く。ワーストは関西の8.7%だった。
「実家では猫を飼っていた」「諸々の事情で今は飼えない」という人もいるはずで、これだけで犬好きの方が多いとは必ずしも断言できない。
果たして、犬好きが多数派あるいは猫好きが圧倒的という地域差は存在するのだろうか。
犬の原産地ほど犬好きが多い?
日本犬といえば一般的に秋田犬・甲斐犬(山梨)・紀州犬(和歌山)・四国犬・北海道犬・柴犬の6種を指す。このうち柴犬は島根産と四国産を交配して作られた犬の子孫が長野県に移入・繁殖されたのが源流とされている。四国や中部で犬の飼育率が高いのと何らかの関連性はありそうだ。
一方の猫は奈良時代以降に外国から移入されたという説が有力だ。原産地というべき地域は国内に見当たらないけれども、一般に猫の尾は東日本で細長く、関西は短く、西日本は折れ曲がっているといわれる。
猫の楽園イコール愛猫家が多いといえるか?
その代わりといってはなんだが、「猫の楽園」と呼ばれる場所がいくつか存在する。
例えば、福井県武生市の「御誕生寺」(ごたんじょうじ)は、「猫寺」として一般に知られ、多くの猫好きが現地を訪れている。近所の中学校では「猫部」があるほどだ(境内は猫でいっぱい、福井の「ぬこでら」画像が癒される参照)。
また愛媛県大洲市の沖合にある青島は、人口17人ほどに対し猫が100匹以上も住む通称「猫島」として話題になっている(ヒト17人に猫100匹! 愛媛の離島が「猫の楽園」になっていた参照)。夏の海水客で賑わう湘南・江の島も猫の聖地として知られている。
たま駅長で有名な和歌山電鐵貴志川線貴志駅は和歌山県貴志川町に位置するが、先の調査だと関西における猫の飼育率は全国的に高くない。
ところで、真言宗豊山派金剛院公式サイトによると、高野山で往生した空海は犬に関するエピソードをいくつも残しているけれども、猫に関しては一つもないらしい。
そういえば高野山から約50キロ離れた大阪府泉佐野市は一時、「犬税」を目指していたことがある(「イヌナキン」の大阪・泉佐野市 「犬税」導入へ前進参照)。市内には真言宗「犬鳴派」の本山も。愛犬家が多そうなイメージがあるけれども、実際にはどうなのだろうか。
そこで読者の皆様に質問。
犬と猫、どちらが好きですか?
以下の選択肢からお答えいただきたい。
結果は、Jタウンネットのシステムで都道府県別に集計する。