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群馬に負けてたまるか!? 埼玉が狙う意外な「世界遺産」候補

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.06.24 19:16
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2014年6月21日、群馬県の富岡製糸場が国内14番目の世界遺産として登録されることが正式に決まった。自然遺産も含めると18番目となる。

「未開の地、グンマー」と揶揄されていた群馬県だったが、日本の近代化をけん引した最先端の場所だったことが国内外に知られることとなり、現地では号外も配られた。

埼玉にもあった世界遺産候補

関東甲信越地方では栃木・群馬・東京・山梨が世界遺産を有することになるが、この1都3県と境を接する埼玉にも世界遺産入りを狙っている文化財等がある。

「埼玉(さきたま)古墳群」は、県名の発祥地であることは地元の公立学校に通った人なら誰でも知っており、遠足で見学した人も多いことだろう。県は「古代東アジア古墳文化の終着点」という触れ込みで暫定リスト入りを国に働きかけているが、2008年に文化庁が審査した結果「落選」している(関連記事:埼玉のご当地グルメにマツコ「先にやることあるだろ」とツッコミ)。なお、古墳群としては大阪の「百舌鳥・古市古墳群」が暫定リスト入りしている。

一番近そうなのは「和紙」

世界遺産は形として残る文化遺産であるのに対し、人づてに伝承される無形文化遺産もまたユネスコが保護の対象としている。

埼玉県内には2つの候補がある。1つは「秩父祭の屋台行事と神楽」で、2009年に日本からユネスコに提案したものの、これまた審査の結果見送られた。

やはり埼玉に世界遺産は無理なのか。いや、まだ希望はある。

残るは1300年の歴史を持つ「細川紙」(小川町・東秩父)。国の文化審議会の審議の結果、島根県浜田市の「石州半紙」と岐阜県美濃市の「本美濃紙」の2件とセットで「手すき和紙技術」として提案されることが決まっている。

和紙工房(埼玉伝統工芸会館/道の駅おがわまちBlogより)
和紙工房(埼玉伝統工芸会館/道の駅おがわまちBlogより)

埼玉古墳群の世界遺産登録は当面無理そうで、秩父祭の無形文化遺産登録も完全に閉ざされたわけではないが厳しい。残る望みは細川紙。2009年に無形世界遺産に登録された石州半紙に事実上追加登録する形で申請するだけに、もっとも期待がもてそうだ。

江戸時代は大都市江戸に和紙を供給した小川町一帯だが、現在の需要はニッチな分野に限られる。一方で経済効果を考えれば、年間600万人の観光客が訪れる「小江戸」川越に比較的近いことは期待がもてる。川越市内に和紙を扱う店は既にあるが、観光コースとして一体化するまでには至っていない。連携を深めることで江戸文化の守り手としてのポジションを確保することは不可能ではない。

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