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区役所(築81年)がおしゃれ図書館に変身! その工事前&工事後が鮮やかすぎる

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.04.24 07:39
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リファイニング建築という言葉をご存じだろうか。老朽化した建築物を、元々の建物の大部分をあくまで生かしつつ、大きく「変身」させて再生する手法だ。

旧戸畑区役所庁舎の工事の模様。以下、写真は特記しない限り青木茂建築工房/上田宏氏提供
旧戸畑区役所庁舎の工事の模様。以下、写真は特記しない限り青木茂建築工房/上田宏氏提供

たとえば歴史的価値のある建築物の場合、外観はほぼそのまま残す一方、内部の構造を一新することで、再利用が可能になる。

戦前に建てられたクラシックな建物が...

2014年3月、このリファイニングによって新たな生命を吹き込まれたのが、福岡県北九州市の「旧戸畑区役所庁舎」だ。

現役時代の旧戸畑区役所庁舎(2007年、MK Productsさん撮影、Wikipedia日本語版より)
現役時代の旧戸畑区役所庁舎(2007年、MK Productsさん撮影、Wikipedia日本語版より)

旧庁舎は1933年に建造された。当時流行した帝冠様式などを盛り込んだ、クラシックな外観だ。

当初は戸畑市役所、のちには北九州市役所として一時用いられ、2007年まで同市戸畑区役所として活躍した。区役所の移転に伴い、建物をリファイニングし、戸畑図書館として第2の人生を送ることとなった。

役場のロビーがまるで一変!

手掛けたのは、この分野の第一人者として知られる青木茂・首都大学東京特任教授だ。これまでも多くの伝統ある建物の再生に携わり、その活動は『住む人のための建てもの再生』『リファイニングが導く公共建築の未来』(ともに総合資格)などの著書にまとめられている。

今回のリファイニングでは、外からの見た目はほとんど変えないまま、内部を抜本的に作り替えた。以下に紹介するのは、その「変身」の模様だ。

工事前のロビー(南北方向)
工事前のロビー(南北方向)

まずはロビー。やや古めかしい、「いかにも」な役場という雰囲気だったが......。

解体後のロビー
解体後のロビー

これが解体後。ここからさらに工事を進め、

完成後のロビー
完成後のロビー

いかがだろうか。天井部が吹き抜けになったこともあり、まるで別物のように開放的な空気となった。手前にはカフェまで。だが解体後の写真などと見比べれば、元々の建物がかなり生かされているのも見て取れる。

水玉風のアーチがおしゃれ

工事前の廊下
工事前の廊下

続いては、上記のロビーのすぐそばの廊下。

解体後の廊下
解体後の廊下

これも一度解体したうえで、

完成後の廊下
完成後の廊下

このように、ガラリと趣を変えた。建物の補強も兼ねて設置されたアーチフレームが、どこかかわいらしいムードを出している。

デスクが並んでいた納税課も...

工事前の2階執務室
工事前の2階執務室

こちらは、2階の執務室だったスペースだ。かつては納税課があった一角だという。日々デスクに向かい、職員たちが仕事に励んてきた様子が目に浮かぶ。

解体後の2階執務室
解体後の2階執務室

解体によって、壁が取り払われた。

完成後の2階執務室
完成後の2階執務室

いかがだろうか。まったく印象が違うが、写真左側の柱などをよく見れば、同じ場所だということがわかるはずだ。

図書館として再生!

工事前の2階執務室
工事前の2階執務室

最後に、かつてのやはり執務室。

解体後の2階執務室
解体後の2階執務室

天井や柱などがごっそりなくなり、

完成後の2階図書室C
完成後の2階図書室C

光差し込む図書室へと姿を変えた。

市民からも好評の声相次ぐ

旧戸畑区役所庁舎は、長らく地域のシンボルとして人々に親しまれてきた。その建物が、設備の整った図書館として再び活用されるようになったことに、市民からも好評の声が相次いで上がっている。

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