松戸VS柏抗争にマツコ冷酷! 「常磐線沿線は千葉じゃない。茨城県松戸市と柏市」
千葉県のJR常磐線沿線は「東葛」地方と呼ばれ、人口約48万人の松戸市と約40万6000人の柏市が覇を競っている。
柏と松戸は周辺の町村を合併・編入することで拡大してきたが、柏は松戸に市域の一部を譲った歴史的因縁がある。1954年に柏市が「東葛市」として市制を施行したとき、当初は東葛市だった小金地区の大部分が松戸市に移管されたのだ。この紛争は「小金戦争」とまで言われている。その1カ月後、敗北感が癒えぬまま東葛から柏に市名を変更している。
水戸街道の宿場町としての歴史を誇り、国や県の出先機関が多く立地する松戸。ドラッグストアのマツモトキヨシ発祥の地でもある。しかし、再開発に失敗して松戸駅前はやや寂れ気味。明治時代までただの寒村だった柏が、商業地として大いに賑わっているのとは対照的だ。おまけに、2005年に開業したつくばエキスプレスは柏市内に2駅も設置されたのに松戸市は通過すらしていない。
「松戸は風俗店しかないでしょ」
柏の市制移行に伴う事件が起きてから今年で60年の月日が経つ。両市のしこりは解消されているのでは――そんな甘い幻想を打ち破るレポートを伝えたのが、2014年4月14日放送のバラエティ番組「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)だった。
番組スタッフが松戸市民に対して柏の印象を尋ねたところ、次のような声があがった。
「柏は結構調子乗っているよな」
「あいつら東京に憧れを持ちすぎている。千葉に誇りを持たないとダメ」
「歴史は松戸の方がある」
一方の柏市民の意見は、もう松戸なんて相手にしていないと言いたげだった。
「駅のレベルが違う。松戸はあまり行きません。あんまり眼中にない」
「松戸って風俗店しかないでしょ」
「松戸の奴らは各駅停車で(東京まで)行ってほしい」
常磐線VS総武線の構図も浮上
柏は松戸の1つ奥に位置するため、常磐線で東京に出る場合、必ず松戸を通過しなくてはいけない。「柏で既に混んでいるのだから、特別快速や快速には乗ってくるな! 東京メトロ千代田線乗り入れの各駅を使え!!」と言いたいようだ。
このVTRが流れた後、千葉市出身のマツコ・デラックスは冷めた目でこう言い放った。
「わたし千葉出身だけど、柏・松戸はどうでもいいもん」
「柏の台頭がでかいね。プライドがなんか肥大化してきたのアイツら。独立できるんだぐらいに思ってきたのよ」
「そうしたらなんかね、総武線沿線よりも常磐線の方が栄えているみたいなことを言いだしたのよ」
「あれは茨城なんです。茨城県松戸市・柏市・我孫子市・野田市。あっ、野田は埼玉にあげてもいいかな」
とマツコは発言したが、東葛地方の人たちも県政から冷遇されてきた意識をもっている。
発言力を高めるため、一帯の自治体が合併して政令指定都市を目指すべきではという議論も起きている。実際に研究会も立ち上がり調査報告書なども公表されている。
ただ、さいたま市の例を見る限り、市庁舎の位置や予算配分で結局もめそうな気もするのだが...。