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最近やけに大人気「武蔵小杉」...いったい何がいいの?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.04.14 16:53
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下の写真は、多摩川越しに神奈川県川崎市中部の中原区武蔵小杉を写した風景だ。橋の奥に見える3棟のビルのあたりは古くから栄える川崎駅方面だが、高層ビルの数からいえば中原区の方が上だろう。100メートル以上のタワーマンションは建設予定のものまで含めると11棟に及ぶという。

2013年6月の武蔵小杉(Hiroki ONOさん撮影)
DSC_4213 武蔵小杉

近年、この「武蔵小杉」の発展が著しい。

商業施設も急速に整いつつある。2014年4月19日、武蔵小杉駅直結の「三井ショッピングパークららテラス武蔵小杉」が開業する。地元住民から要望の高かった無印良品をはじめ、アウトドアのモンベル、生活雑貨のフランフラン、大手セレクトショップなどが出店する。1年前にオープンした「武蔵小杉東急スクエア」とはテナントをうまく住み分けており、集客面での相乗効果が期待される。

武蔵小杉は川崎市のヘソ

東京都と横浜市に挟まれた川崎市は、全国の政令指定都市の中でも高い人口増加率を誇る。南東から北西に細長く伸びた形をしており、古くから賑わう川崎駅周辺と、新興住宅地が連なる溝の口・新百合ヶ丘駅周辺は、雰囲気が大きく異なる。

両地域を結びつける市営地下鉄構想が1960年代からあったけれども、「その役割はJR南武線で十分ではないか」という声は根強く、昨年春に計画は事実上断念された。

「武蔵小杉」は両地域のほぼ中間点にあたり、JR南武線・横須賀線・湘南新宿ライン、東急東横線・目黒線が乗り入れる。川崎のヘソに当たる場所で鉄道網が充実している――この立地を市が見逃すはずはなく、現在「第三都心」と位置付けて開発に力を入れている。

工場用地が高層マンションに

なぜ今ごろになって開発が進んでいるかというと、この周辺の大企業の工場跡地が高層マンションに転用されたからだ。戦前は「工業都市」という駅が東横線にあったほど労働者の街で、庶民的な飲食店も多かった。川崎フロンターレの本拠地、等々力陸上競技場の最寄駅でもある。

等々力陸上競技場(yoppyさん撮影、Flickrより)
Kawasaki Frontale vs FC Tokyo

21世紀に入ってから徐々に街は変わり始める。2000年に目黒線が事実上延伸され、都営地下鉄三田線と東京メトロ南北線が乗り入れる。2010年には横須賀線の駅が開業、湘南新宿ラインや成田エキスプレスも停車するようになった。

今年の3月に発表された公示地価上昇率は2年連続神奈川県内トップで、不動産価格は横浜市中区山手町さえも上回った。交通の要所で買い物も便利という点もさることながら、割と自然が残っているという点も高く評価されている。

今年の秋には、セブン&アイホールディングスが駅から徒歩5分の場所に「グランツリー武蔵小杉」をオープンさせる。スーパーのイトーヨーカドーとデパートの西武・そごうがセットで出店するという、東日本ではあまり見られない店舗構成に地元の期待も熱い。東横線の3駅先には沿線屈指の商業地・自由が丘があるけれども、数年後には勢力地図が大きく塗り替えられているかもしれない。

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