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「ひよ子」は本当に「東京名菓」なのか!? ルーツは福岡で工場は埼玉県...

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.04.08 17:32
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東京駅や羽田空港の売店で「おみやげに何を買っていこうかな♪」と品定めをしているとき、真っ先に目にとまるのが「名菓東京ひよ子」ではないだろうか。

ひよ子(nanik0reさん撮影、Flickrより)

隠元豆が原料の黄味餡(あん)を、小麦粉と卵、上白糖から作られる皮でくるみ、じっくりと焼き上げている。首都圏に19の直営店を構え、百貨店やスーパー、駅・空港の売店、SA・PAでも購入できる。

福岡で100年、東京では50年の歴史

関東生まれの和菓子と信じている人も大勢いるだろうが、実は福岡市南区に本社がある「ひよ子本舗吉野堂」が開発した商品だ。東京デビューしたのは今から50年前の1964年。新宿駅のステーションビルで発売を開始したのを皮切りに、2年後には東京駅へ進出した。1988年に分社化したが、同じグループ会社で社長も同一人物が務めている。

福岡で売られている商品は、東京が付かない「名菓ひよ子」。商品ラインナップは若干異なるが、当地で100年の歴史がある。

「巨人に地元選手を取られたような...」

九州出身者は東京ひよ子を見るたびに、複雑な思いを抱いている模様。

実は「埼玉名菓」だった!?

さらにいうと、東京ひよ子は「メイド・イン・東京」ですらない。工場は東京進出以来一貫して埼玉県草加市にある。今年で工場設立50年を迎えたのを記念して、草加市内の小学校に入学する新1年生向けに、ひよ子のマスコットキャラクターをあしらった交通安全用反射材2200個を東京ひよ子は寄贈している。

福岡で誕生し、埼玉で生産される「ひよ子」。もはやどこが「東京」なのだと思わなくもない。

とはいえ、50年にわたり「東京みやげ」として買い求められ、無数の人々を笑顔にしてきたこともまた事実だ。無理に「うちが本家!」と決めてしまうのも、なんだか無粋な話なのかもしれない。

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