最強酷道「暗峠」! ベタ踏み坂が水平に見えるレベル
ダイハツの軽自動車「タントカスタム」のCMに登場する、「ベタ踏み坂」こと江島大橋。テレビの視聴者が釘付けになるほど迫力のある急勾配で、2014年1月6日付けの記事「タントカスタムのCM「ベタ踏み坂」 島根県と鳥取県に実在した」でJタウンネットも取り上げた。
ところが、ベタ踏み坂よりはるかに急勾配の坂道が関西にある。坂の名前は「暗峠」(くらがりとうげ)。......名前からして「ヤバそう」だ。
大坂と奈良を結ぶ最短ルートとして奈良時代に開通した「暗越奈良街道」の一部で、大阪府東大阪市東豊浦町と奈良県生駒市西畑町の境に位置する。
平均勾配は20%で、最大勾配はなんと37%。ベタ踏み坂の勾配が6.1%であることを考慮すると、いかにきつい坂か分かるだろう。
驚くのは勾配率だけではない。道は細いうえにS字カーブの連続。これが国道なんて...という理由から「酷道」と呼ばれる道は全国にあるが、暗峠を擁する国道308号はその代表格だ。
地元の方の利用は案外多く交通量もそれなりだが、遠方からこの地に来た人にとっては目を丸くすること間違いなし。下調べもせず大阪・奈良間を通ろうとしてこの道を選ぼうものなら、対向車とすれ違う際は神経をすり減らすことだろう。
ブログ「国道の真髄を知る」には、大阪側から奈良側へ抜けた際のエピソードが次のように記されている。
「1000ccのヴィッツには大阪側からの急勾配はつらかったのか、ロー(AT車)でアクセルをベタ踏みしても全然進みません。歩く速度より遅いくらいでした」
まさに真のベタ踏み坂というべきか。なおこのブログの筆者は、車のクーラーを切ることでなんとか登ることに成功したという。ちなみにその日は真夏だったとか。
YouTubeには、暗峠を走破したときの映像が多数アップされている。行ってみたいという人は、これらの動画を見ながらイメージトレーニングしてみるのもいいだろう。