長崎の美人はなぜ結婚できないのか
2014年1月9日、Jタウンネットに「モテない男は今すぐ福岡に引っ越すべき」という記事を掲載したところ、予想を上回る反響が寄せられた。
記事の内容をかいつまんで説明すると、福岡市は、日本三大美人であるにもかかわらず、20代の男女比は、男性より女性が1割近く多い。他の地方のモテない男性は福岡を目指せ――というものだった。
ところが、福岡よりも「女あまり」している都市があった。それは長崎だ。2013年10月1日現在の住民基本台帳をもとに計算すると、長崎市の人口は、女性が23万5981人に対し、男性は20万48人。男性を100とすると女性は「117.96」で、女性は男性よりも2割近くも多い。一方、福岡の男女比は「110.88」で、長崎には及ばない。
20歳から30歳までを年齢別にみると、20～22歳、25歳、28歳、30歳で、長崎の方が福岡よりも女性比率は高かった。30代女性の未婚率も、福岡とともに長崎は全国トップ10に入る。
Uターンしたがる長崎女性
福岡美人ほどの知名度はないものの、長崎も美人が多いという声は多い。海外との交流が盛んだったため、外国人の血を引いている人が多い――という説が当たっているどうかは不明だが、街を歩いていても目鼻立ちがはっきりした女性をよく見かけると話す観光客は少なくない。坂が多く毎日上り下りしているからスリムになるという都市伝説もある。
ところで、国立社会保障・人口問題研究所が2011年に出したレポート「結婚動向の地域性」によると、長崎県の男性の場合働き場所が地元に少なく、人材の流出が顕著だ。一方で女性は地元志向が強く、結婚までは同居を望む親が多い。そのため、高校を卒業して進学した女性の半数以上は、就職時に地元にUターンで戻ってくるという。
長崎は安土桃山時代の昔から外国貿易の拠点として栄え、女性が仕事をもつのも他の地域より早かったといわれる。亭主関白の家庭が多いといわれる九州にあって、比較的女性が働きやすい土壌なのも影響しているのかもしれない。
先のレポートでは、長崎県の親は自分たちの老後の世話や介護を考えて娘を近くにおきたいという意識が強いとも指摘されている。長崎女性と出会って、婿入りするというのも一つの手かも。