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イオンが山形・天童「観光型モール」で目指すもの

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.01.27 17:15
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2014年3月21日、山形県天童市に「イオンモール天童」がオープンする。延床面積はショッピング施設としては県内最大級となる約6万8000平方メートル。

国宝・重要文化財の数で東北一の山形県は、観光資源の豊かな場所だ。イオンモール天童は、地域住民や観光客が立ち寄りたくなる「観光型モール」を目指す。

イオンモール天童の外観(イオンモールウェブサイトより)
イオンモール天童の外観(イオンモールウェブサイトより)

イオンモール天童が出店するのは新興住宅地の天童芳賀タウン。比較的降雪量の少ない場所ということもあって深雪地帯からの移住が相次ぎ、住宅販売は好調で人口も増えている。都市計画当初モール敷地は住宅予定地だったが、市内から大型店舗が撤退したことから、芳賀土地区画整理組合が商業街区に変更した。

提案型プロポーザル方式で業者の募集を行ったところ、2010年2月にイオングループの出店が決定。計画を進める過程で地元の意向を取り入れた結果、観光型でのモール展開となった。

モールの外観に「将棋の駒」

同店は「モール棟」「アウトモール」「外部棟」の3棟で構成され、地元の工芸品をモチーフとしたデザインを取り入れる。

天童といえば将棋の駒の生産地として有名だ。外壁東面と西面には、日本最大となる高さ約11.0メートル、横9.5メートルの将棋駒を表現したパンチングパネルが設置される。駒の「馬」の文字は羽生善治三冠直筆。

施設のファニチャーは、地元の家具メーカー天童木工の製品。同社は木工インテリア家具の名作を数多く世に送り出している。柳宗理作のバタフライスツールは、ニューヨーク近代美術館やルーブル美術館にも収蔵されているほど。インテリア好きから注目を集めそうだ。

アウトモールの「飲食棟」には地場産品を使ったグルメショップが数店舗入り、地元に密着した食を提案する。2期計画では、建物を増設して名産品のショップを導入する予定だ。

山形の買物客流出を止められるか

お隣の山形市にイオンモール山形南店、イオン山形北店、東根市にイオン東根店がそれぞれあるが、オープンしたのは1990年代で映画館などは併設されていない。休日をゆっくりと過ごすだけの店舗が揃っているとは言い難かった。一方、天童の商業施設の上位は家具ショップやD・I・Yショップが占める。

県がまとめた「平成24年度山形県買者動向調査結果」によると、買物を目的とした県外への外出は、「出かける」(50.2%)が「出かけない」(48.2%)を上回っている。天童は山形市のベッドタウンとして同じ商圏を形成しているが、買い物客の多くは仙台に流れている。

この流れがイオンモール天童のオープンで変わるかもしれない。広報担当者は「都市型ショッピングモールとして、3世代が楽しめ、くつろげる空間を提供する」と話す。

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