京都人と大阪人の違いを、「右脳・左脳」で考えてみる
大阪人と京都人。同じ「関西人」ではあるが、両者が「なんか違う」ことは、他地方の人でもなんとなく知っているはずだ。
Jタウン研究所による今回の調査では、大阪人と京都人はかなりタイプを異にしていた。
大阪人は前回の記事で取り上げた通り、右脳人間タイプ(右脳で理解、右脳で表現)が少ない代わりに、左脳人間タイプ(左脳で理解、左脳で表現)が多い傾向にあった(兵庫県民も同タイプ)。
大阪人のにぎやかなイメージとロジカルな左脳人間タイプは一見正反対のようだが、ボケ・ツッコミに代表されるような丁々発止のやりとりは、左脳的な言語能力の賜物ではないか、とも推測できる。
対して、京都人は大阪人以上に右脳人間タイプが少ない代わりに、左脳人間タイプの割合も全国平均を下回る。では多いのは――というと、「右脳で理解、左脳で表現」するハイブリッドタイプだ。
このタイプは、内面は感覚的・情緒的だが、これを実際に表現する=口にするときには、極力感情を抑え、あくまで冷静に、論理的に振る舞うとされる。
入江敦彦さんの著書『京都人だけが知っている』では、これとまさに一致する、「お座敷小唄」に託された京都人の「教訓」が紹介されている。
「感情的になる前に合理的にものを考えろ。
いかなる感情も制度、因習、伝統の前には無意味である。
もちろんそれは悲しいことだが、だからといって悲しみをそのまま感情に表してはいけない。スッチャン、チャカララッチャとむしろ道化て笑いなさい。
これが人生で最初に私に叩き込まれた京都人としての教訓、京都の法則であった」
同著では、「とにかく感情を出した方の負け」という京都の「法則」が繰り返されている。それはもちろん、実際には京都人の内面が「感情的」であることの裏返しだ。
筆者も京都に何年か暮らしたことがあるが、普段人当たりのいい「はんなり」とした京都出身の知人が、ふとした拍子に見せたエモーショナルな面に驚いたことが、一度ならずある。
内面と言動の屈折。この点が、思考と言動が「左脳タイプ」で一貫している大阪人との違いになっている――と、今回の調査だけで断言するのははばかられるが、一つの側面ではあるかもしれない。
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