国際高専の学生がリバネス高専研究費に採択。小規模農家向け小型自動運転耕運機の社会実装を目指す。
国際高専4年の畠中義基さんが「第4回リバネス高専研究費 Garage Ota賞」に採択されました。
2022年6月6日
学校法人金沢工業大学
【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M103034/202206062131/_prw_OT1fl_ad537n11.png】
国際高等専門学校 国際理工学科4年の畠中義基さんが「第4回リバネス高専研究費 Garage Ota賞」に採択されました。畠中さんは30万円の研究費助成を得て、「小規模農家向け小型自動運転耕運機の試作と検討」に取り組みます。
【採択された国際高専4年 畠中義基さんの研究概要】
近年、農業の後継者不足と高齢化に伴い農業機械の自動化が注目されていますが、小規模農家向け小型農業機械については自動化が行われていないのが現状です。現在の農業機械は大型であるため、小規模農家にとって維持、管理費や導入費など費用面での負担が大きいだけでなく、高重量な農業機械により土壌が圧縮され土壌の豊かさが失われているという事例も報告されています。農業用ハウスを利用した栽培には、耕転の際に手押しの耕運機もしくはトラクターが使われていますが、トラクターをハウス内で利用するには、ハウス内での旋回等がしにくく不便であり、手押しの耕運機は人力を使うため、高齢の農家にとって負担が大きいことが指摘されています。
畠中さんの研究の最終目標は、田んぼ上で稼働する小型自動トラクターの実現です。そのためのコア技術である新たなロータリーと自動耕運制御技術の研究開発を2年間で目指します。
1年目は従来よりも低負荷で土を耕すことができる新たなロータリーの設計試作に取り組み、実際の畑を使った実証実験を通じて有効性を検証します。
その上で、2年目は自動耕運制御技術の設計試作に取り組みます。新たに開発したロータリーを搭載した小型耕運機が、農業用ハウス内を自
動で走行し、耕運作業を行うためのセンシング技術やロボット技術を開発。実際の環境でシステムの有効性を評価し、小型自動トラクターの社会実装を目指します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202206062131-O1-48RBeZ1r】
畠中さんが2021年度、ニュージランドのオタゴポリテクニックとのオンライン授業として行われた「エンジニアリングデザインIII」で製作した自動農業ロボット車台部分の小型プロトタイプ
【リバネス高専研究費について】
株式会社リバネスは、科学技術の発展と地球貢献を実現するため、自らの研究に情熱を燃やし、独創性な研究を遂行する若手研究者を助成する研究費助成事業として各種の「リバネス研究費」を推進しています。
「リバネス高専研究費」は、全国の高等専門学校に所属する学生及び40歳以下の若手研究者を対象とした助成制度です。これまでに「第1回リバネス高専研究費フォーカスシステムズ賞」(2021年3月公募。募集テーマ「スマート社会の実現に向けたあらゆる研究」)、「第2回リバネス高専研究費 日本の研究.com賞」(2021年6月公募。募集テーマ「研究データベースを活用して、科学技術の発展を加速するあらゆる研究」)、「第3回リバネス高専研究費大阪ベイエリア賞」(2021年9月公募。募集テーマ「高専で主体的に行われるあらゆる研究。特に、製造業・物流・観光業など大阪ベイエリアの活性に繋がるあらゆる研究」)というテーマで公募が行われてきました。
この度、畠中さんが採択された「第4回リバネス高専研究費「第4回リバネス高専研究費 Garage Ota賞」(2021年12月公募)のテーマは「本気で社会実装したいハードウェアの研究開発」でした。ものづくりやIoT、ロボティクス、モビリティ、スマートファクトリー、人工知能、交通、医療、介護、ヘルスケア、バイオ、農業、海洋開発、食品、防災、環境、エネルギー、資源など、あらゆる分野におけるハードウェアの研究開発に関するテーマを対象に募集が行われ、 応募多数の中から、畠中さんが採択となりました。採択件数は畠中さんを含め1件でした。