いつまでも目的地に到着しないバス 周りは見渡す限りの暗闇、ふと見知らぬ女性が出てきた(神奈川県・40代男性)
「長崎の夜景がきれいだという場所」に向かっているはずなのに、全く到着しない。
降りたのは、見渡す限り暗闇で、民家が数軒点在しているような場所だった。
神奈川県の40代男性・Kさんの実体験。
<Kさんからのおたより>
今から28年程前、私を乗せた寝台特急さくら号が長崎駅に入線した。
この列車は14系の客車で、途中の駅で佐世保行と長崎行が切り離され運行されていた。
長崎で降りると、中華街近くのビジネスホテルに荷物を預けて昼食に中華街で長崎チャンポンを食べ、眼鏡橋や大浦天主堂などを見て回り、思案橋近くのギョーザを食べさせる店で一口サイズのギョーザを食べた。
夕刻には長崎の夜景がきれいだという場所にバスに乗って出掛けたのだが、いつになっても目的地に到着しないので、不安に思いバスの運転手に尋ねると、どうやら反対方向のバスに乗ってしまったらしい。
降りて反対側のバス停の時刻表を見ると、どうやら終バスも終わってしまっていた。
タクシーが来てくれるか分からない
見渡す限り暗闇で、民家が数軒点在しているような場所で降りてしまい途方に暮れていると、ちょうど民家から自分の母親と同年代と思われる方が出てきた。
尋ねると、やはりバスは終わっていて、その方が家にいるお連れ合いに長崎駅まで送ってくれるよう頼んでくれた。
私はタクシーを頼むしかないと考えていたのだが、30分以上の田舎道を戻ると結構な出費だろうと思えたし、そもそもタクシーが来てくれるとも分からない状況だった。結局、ご夫婦の好意に甘えて長崎駅まで送って頂いた。
お礼がしたいのでアドレスを教えて欲しいと頼むと、息子さんが北海道へ旅した時に現地の方に色々お世話になったとかで、
「今日はそのお返しが出来て良かった」
と言ってくださり、私には、
「あなたがこの先、どこかで困っている人がいたら手助けしてあげて!それが私たちのお返しね!」
と言ってくれました。
その出来事は私の人生観の中でも、「困った時はお互い様」という人としての基礎的な人格形成に大きく影響した出来事だったように思える。
その旅で何を見たかは忘れてしまったが、その出来事はとても心に残っている。
【このコーナーでは読者のみなさんからの投稿を紹介しています】
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」「親切自慢エピソード」「親切目撃談」などを募集している。
読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
※本コラムではプライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください