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さすが競走馬の名産地 北海道・新ひだか町の〝走り出したくなるホテル〟が話題「馬好きにはたまりません」

福田 週人

福田 週人

2025.04.01 08:30
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「さすが競走馬の名産地」――思わずそんな言葉が口をついて出てきそうなホテルが、北海道・日高にある。

そのホテルに宿泊した、翌朝。ホテル泊の楽しみのひとつである朝食バイキングに向かうと、あなたを待ち受けているのは――。

こ、このゲートは...!(画像提供:佐藤観光商事)
こ、このゲートは...!(画像提供:佐藤観光商事)

競馬場にあるような、スターティングゲート! こんなの同行者とゲートインして一斉にスタートしたくなっちゃう~~~!

このなんとも楽しげなホテルは、「ホテルアネックスイン」。

国内有数の馬産地(競走馬の生産地)として知られる北海道・新ひだか町にあるビジネスホテルだ。

記者は24日、同ホテルを運営する佐藤観光商事(本社:北海道新ひだか町)にユニークなゲートを設置した狙いを聞いた。

ゲートインして「出走」し、万馬券を食べる朝

取材に応じた同社代表取締役の佐藤貢さんによると、朝食会場の入り口がスターティングゲート仕様になったのは2025年3月。

アネックスインでは2月から1か月間かけて1階フロアの改修工事を行っており、それに伴って実施したリニューアルの一環だという。

ビュッフェエリアの壁にも蹄鉄の柄(画像提供:佐藤観光商事)
ビュッフェエリアの壁にも蹄鉄の柄(画像提供:佐藤観光商事)
「『馬産地にしかできないビジネスホテルになろう!』と思い、考えました」

佐藤さんは、そう語る。

内装は「馬産地らしさ」を追求。牧場の緑をアクセントにした落ち着きのあるデザインにするなど、色々とアイデアを練った。

その中で、何かしら「馬」をイメージしたものは何かと考え、牧草→馬→競馬→レースと連想。最終的に、こんな考えに至った。

「そうだ、ゲートを作ろう!」

そして、なんと手ずから作ってしまったのだという。

「近くの競走馬牧場のビッグレッドファームまで本物のゲートを見に行き、構想を練りました。材料はホームセンターで大人買いし、ゲートの枠には水道の凍結防止カバーを使うなど、通常では考えないDIYです」(佐藤さん)
出走後、ぐるっと回りたくなる配置だ...(画像提供:佐藤観光商事)
出走後、ぐるっと回りたくなる配置だ...(画像提供:佐藤観光商事)

ゲートは当初オブジェとして置く予定だったが、制作を進めるにつれて規模が壮大になっていった。

そこで、たまたまスペースがあった朝食会場前に入り口として置いてみることに。

もちろんこの入り口以外にも競馬や競走馬に因んだ設備・サービスが盛りだくさん。朝食券は馬券を模しているし、朝食で提供しているお米には地場産の「万馬券」という品種を使っているんだとか。

勿論、競走馬グッズ販売ブースもある(画像提供:佐藤観光商事)
勿論、競走馬グッズ販売ブースもある(画像提供:佐藤観光商事)

ビジネスホテルでここまでこだわったのは、なぜなのか?

変わったのは見た目だけじゃない

佐藤さんは言う。

「客は『ビジネスホテルって泊まるだけで安けりゃどこでもいい』、フロントスタッフも『ただのビジホでサービスなんて面倒くさい』っていう関係から脱したかった。お客様のためにやったけど、1番変わったのはスタッフ側だと思います」(佐藤さん)
各馬、ゲートイン完了!(画像提供:佐藤観光商事)
各馬、ゲートイン完了!(画像提供:佐藤観光商事)

馬産地だからこそのビジネスホテルを。そんな思いにより生まれ変わったホテルアネックスイン。宿泊客からの反響は「すごくいいです!」。

「土地柄、牧場関係者もたくさん宿泊しますが、牧場の方から『このゲートはウチの馬にもゲートの練習に使えるんじゃないか? ずいぶん精巧に作られてんぞ! いくらで作ってくれる?』とオファーもいただきました」(佐藤さん)

牧場関係者からも「お墨付き」をもらえるほどのゲート風入り口に、X上ではこんな声が寄せられている。

「出遅れは避けたい」
「フライングしたら大外枠」
「馬好きにはたまりませんね」

朝食に向けて〝出走〟したい人は、一度足を運んでみては?

......もちろん、ホントに走り出しちゃったら、ダメですよ!

〒056-0016北海道日高郡新ひだか町静内本町2-3-1 ホテル アネックス イン