地球接近の「紫金山・アトラス彗星」と琵琶湖がツーショット 一生に一度の絶景に23万人感動「現実に見れるなんて」
2024年10月中旬から下旬にかけて、約8万年ぶりに地球に接近中の「紫金山・アトラス彗星」が見頃を迎えている。
国立天文台の公式サイトによれば、10月12日に地球に最接近したこの彗星は、その後徐々に軌道を変えて離れていき、やがては太陽系の外へと向かう。
つまり、私たちが生きてこの彗星を見られるのは今回がラストチャンスというわけだ。
X上でも数々の観測報告や写真が投稿される中、ある美しい「ツーショット」が注目を集めている。
こちらは、写真家・稲田大樹さんが主宰する、京都に特化した撮影コミュニティ「京都写真よきかな」の運営者の1人、とうや(@To_ya0416)さんが2024年10月15日に投稿した1枚だ。
まだうっすらと白い部分もある夜空を切り裂くように、彗星が尾を引いて流れている。その下には、広大な湖が。
まるで、あのアニメ映画「君の名は」のワンシーンのような神秘的な1枚だ。この写真、一体どこで、どうやって撮影したのだろうか?
感動は忘れることのない一生の思い出
17日、Jタウンネット記者の取材に応じたとうやさんによると、話題の写真は14日の午後6時37分ごろ、琵琶湖にほど近い場所にある道の駅近江母(滋賀県米原市)付近の湖畔で撮影したもの。
以前から「紫金山・アトラス彗星」をカメラに収めることを楽しみにしていたとうやさん。「京都写真よきかな」内で彗星見つけ方や撮影方法の解説を行ったり、情報を共有したりしながら、撮影の準備を進めていたという。
とうやさんが撮影に行けた日は雲が多く発生しておりコンディションはいま一つだったものの、「よく撮影している滋賀県なら土地勘もあり、雲の動きに応じて撮影場所を変更できる」と撮影を決行した。
撮影には、105ミリのレンズのカメラで定点撮影をしつつ、50ミリのレンズのカメラを都度動かして撮影する、という2台体制で臨んだという。
しっかりと準備を整えてきたからこそ捉えることができた神秘的な光景に、とうやさんは
「今回の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)は非周期彗星であるため、生きている内に二度と見ることはできません。
その貴重な瞬間に立ち会え、また心待ちにしていた4年越しの光景だったため、彗星が見えた瞬間言葉にならないほどの感動を覚えました。この感動は忘れることのない一生の思い出となると思います」
と感想を語った。
とうやさんがカメラに収めた「一生に一度の絶景」に、X上では23万を超えるいいね(17日昼時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「現実に君の名はのような彗星を見れるなんて思ってもなかった。空想の世界だけかと...」
「星様も一緒に写っててなんともロマンチックです」
「歳かな...何年ぶりに地球来たんだろ、誰からも認識される事なく、どれくらい一人暗い宇宙を流れていたんだろうと思うと涙が...」
とうやさんの参加する「京都写真よきかな」では今後、京都の紅葉情報なども適宜更新されていくという。素晴らしい1枚を撮影したいと思う人は、コミュニティを覗いてみては?