「指定席代をケチって自由席に乗ったら満席。2人の幼い子供たちは疲れてグズグズ言い出して...」(京都府・30代女性)
シリーズ読者投稿~あなたに届け、この「ありがとう」~ 投稿者:Iさん(京都府・30代女性)
育児休暇中の会社員・Iさんから届いたのは、2人の幼い子供を連れて新幹線に乗ったときの体験談だ。
「平日だから」と自由席に乗った彼女は、自分が甘かったことに気付き......。
<Iさんの体験談>
まだ3歳と0歳だったころの子供たちを連れて、新幹線で里帰りした時のことです。
子供の支度がスムーズにいかず、予定していた時間よりも大幅に遅れて夕方5時ごろの出発になってしまいました。
新幹線代をケチった私は、子供たちと3人で新幹線に乗り込んだのですが......。
デッキでおやつを食べさせようとしていたら...
自由席の前3車両は満席でした。
次男を抱っこひもで抱き、長男の手とキャリーケースを惹きながら、空いている席を探しましたが見つかりません。
平日だからとナメていました。完全に私のミスです。
しかも、長男は新幹線に乗るまでの移動で疲れてグズグズ言うし、次男も眠くてグズグズ言っています。
とりあえずデッキで「おやつでも食べさせよう。今から指定席が取れたらいいなあ」、と荷物をおろすことに。
するとその時、1人の女性がデッキに出てきたのです。
「あの、席どうぞ。私、次で降りるので。1席だけなんですけど...」
譲ってもらった席に行くと、隣の男性が...
もう、ありがたくてありがたくて、涙が出そうでした。
「ありがとうございます、すみません」と何度もお礼を言い、とりあえず長男を座らせに行きました。
すると、その隣の席のスーツの男性が......。
「あの、僕も次降りるのでここどうぞ!」
そう言って、サッと立ってデッキに出て行かれたのです。
新幹線ですよ! 席に座りたかったら、初めから指定席をとればいいんです。だから、私たちに席を譲る必要なんてなかったはず。
それなのにわざわざ声をかけて下さった方が、お2人もいたんです。
「子連れで新幹線に乗るときは、指定席を」
子育てをしていると、肩身の狭い思いをすることもよくあります。
例えば、新幹線の駅に向かうバスでは、スーツケースと抱っこひもと小さな子供はどうしても場所をとるし、ゴソゴソするし、下手するとグズグズだってします。
そうなっても食べ物を与えるのは難しいし、歌ったり、本を読んだりしてあやすこともできません。
心ない態度をとられたこともあったので、公共交通機関を使うのが怖かった時期もあります。
でも世の中、ほとんどの人が優しくて、あたたかくて、親切なんですよね。
お2人は、そう思わせてくれました。
可愛らしい、キラキラした若い女性と、おそらくお仕事で乗ってらっしゃったスーツの男性。
あの時は本当に、本当に、ありがとうございました。
当時、子育てでいっぱいいっぱいだった私は、お2人の優しさに涙が出ました。
そして、大いに反省もしました。
子連れで新幹線に乗るときは、ちゃんと指定席をとります。
子供たちには、新幹線に乗る度にこの思い出を話しています。
周りに優しくされたことを、いつかどこかで返せる子になりますように。
「子育て中に助けてもらった思い出」聞かせてください
子育て、偶然出会った人に優しくしてもらったり、親切にしてもらったり、助けてもらったりした経験がある人は、少なくないはずだ。
もう一度会うことはできないかもしれないけれど、伝えたい「ありがとう」の気持ちをぜひJタウンネットに投稿してほしい。
また、Jタウンネットでは読者の皆さんの体験談をいろんなテーマで募集中。
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