「乗り場が大行列だったから、離れた場所でタクシーを止めようとした私。近寄ってきたヤクザ風のグループが『親分に言われましたので...』」(東京都・50代女性)
「親分に言われましたので」
ところが、既に目当ての路線の終バスがでてしまっていました。仕方なくタクシーで、と思いましたが、乗り場にはものすごい列......。
タクシー乗場から離れたところで見つけようともしましたがやはり捕まらず、私たちはそこで30分くらい立ちすくんでいました。
その時、見るからにヤクザ風の人たちが私の前を通り過ぎたのですが、何やらこちらをチラチラと見てきます。そして10分後くらいに、そのヤクザ風のグループの一人が声を掛けてきたんです。
「タクシー止めたから乗ってください」
そう言われて混乱してしまった私に、その人は「親分に言われましたので乗ってください」と続けます。どうやら、道路の反対側にいる「親分」は、私がタクシーをつかまえようしている姿を見ていたようです。私はその方に頭を下げて、寝ている娘を抱いてタクシーに乗車しました。
おかげで無事に帰ることができました。しかも、降りる時に気付いたのですが、乗車賃もすでに運転手さんに渡してくださっていたのです。
あっという間のことで当時はお礼も言えませんでしたが、今でも鮮明に覚えています。娘にもこのときの出来事は話しており、親子共々いまでも御礼を言えるのであればと話しております。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
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