タクシーを飛び出して全力疾走するドレスの女と、後を追う12人のスーツの男 夜の大阪で起こった「珍事」の真相
「走りながら考えてましたよ...」
もちろん全員、ドアの周りに座り込んでゼエゼエ、ハアハア。お互いに目が合うと、照れ隠しのように笑いが起きました。
「走りましたねぇ...もう、本当に疲れた~」と私が言うと、
「いやぁ...貴女の力強く走る姿に励まされましたよ!よっしゃ!行くぞって、アハハ」
「いや、僕もです!間に合わない、もう、泊まりだと諦めるところでした。でも諦めちゃだめだ!って」
「私は、走りながら考えてましたよ。面白い!ガッツがある!間に合わんかったら私がレンタカー借りて、皆を関東まで乗せてやろうって」
と皆さん。談笑する私たちを、車内販売の女性は驚いた顔で見ていました。髪を夜会巻きに結い上げた派手な黒いドレスの女が12人のサラリーマンと笑う姿は異様だったかも......?
新大阪から新横浜までの短い間ですが、楽しい会話でした。そして企業戦士たちは、それぞれの駅で下車していきました。
私は東京駅からタクシーで会社へ。社屋の入り口で馴染みの守衛のお爺さんが「おかえりなさい。いつも遅くまで大変だね」と、いつものように笑顔で迎えてくれました。
「忘れられない旅先での思い出」教えて!
Jタウンネットでは読者の皆さんが経験した「旅先いい話」を募集している
読者投稿フォームもしくは公式ツイッター(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、旅行した時期・場所、具体的な内容(旅行でどんなことがあったか、500文字程度~)、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。
(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談の一部を改変している場合があります。あらかじめご了承ください)