岩手県・山田町が公式ツイッターで「注意喚起」 映画「すずめの戸締まり」聖地巡礼者の急増のため
「巡礼者」へのオススメは?担当者に聞く
担当者の優しさはツイッターユーザーにもしっかり伝わったようで、ツイートには、3700件を超える「いいね」(12月1日時点)のほか、引用リツイートなどでこんな声が寄せられている。
「寒い時期に温かいお言葉」
「なんか注意喚起とかそういうツイートかと思ったら山田町優しさしかなかった」
「やさしい世界」
そんな反響について担当者は、
「想像以上に反響があり驚いています。いいね!と一緒にリツイートしてくれる方が多くてありがたいです。町の印象を悪くしたくないという理由だったにもかかわらず、『山田町優しい』というコメントが多くついたのは意外でした」
と語った。
ところで、聖地巡礼が目的で訪れた観光客が、他に心掛けたほうが良いことはないだろうか。担当者に聞いてみると「せっかく山田町に来られたのに織笠駅だけ見て帰るのはもったいない!」。
「他にもモデル地があると思うので、記憶を頼りに町のいろいろなところを散策してみてほしいです」(山田町政策企画課担当者)
何気ない日本の風景をこのうえなく美しく捉えている点が、新海作品の特長と言えるが、山田町付近の三陸海岸は、実際に見てもひときわ美しい。
ここが東日本大震災による津波がもたらした大きな被害を思い起こすと、複雑な想いもよぎるかもしれない。だが、復興をめざす前向きな地元の人々とのふれあいも貴重な体験となるだろう。
食もまた、山田町の魅力の一つだ。山田港に水揚げされた真イカの料理「腑煎り(ふいり)」は、コクがあって、この時期のおすすめらしい。
「山田町は人口に対して飲食店が多い町と言われています。新鮮な魚介類はもちろんのこと、ラーメン、焼き肉、グラタンetc......。登場人物も食べたかもしれない、あったか~いご当地料理を皆さんも味わってお腹いっぱいで帰っていただきたいです」(山田町政策企画課担当者)
なお、山田町には何にでもイクラをのせる傾向もあるらしい。イクラ好きには朗報だろう。
これから聖地巡礼を計画中の読者は、防寒対策を万全に準備したうえで町内を歩き回り、温かくて美味しい料理もたっぷり味わって、楽しんでいただきたい。