「初めて一人で新幹線に乗り、東京へ。乗り換えが不安すぎて、隣で勉強していた女性に声をかけると...」(宮城県・30代女性)
旅先や出張先――思いがけない場所で遭遇した人が、ずっと忘れられない。そんな経験をしたことがある人、いるかもしれない。
宮城県在住のJタウンネット読者・Aさん(30代女性)がメールに綴ったのは、新幹線に乗ったときに出会った女性との思い出だ。
Aさんは、遠距離恋愛をしていた当時の交際相手に会うため、1人で新幹線に乗車。
それだけでもドキドキなのに、その先には「初めての東京駅で乗り換え」という難関まで待ち構えていた。
不安に駆られた彼女は、思い切って隣の席で勉強していた若い女性に声をかけることに。
するとその人は思いがけない言葉をAさんにくれたという。
「弁護士になる夢を諦められない」
今から約20年前の話です。遠距離恋愛でお付き合いしていた人に会いに行くため、初めて1人で新幹線に乗りました。
新幹線が向かうのは、初めて訪れる東京駅。しかもその後も乗り換えが必要なのに、わたしはどうすればいいのか、全く分かっていませんでした。
隣の席には20代後半くらいの女性が座っていて、何かの勉強をしていました。
私は不安のあまり、恐る恐る彼女に声をかけ、目的の駅への行き方を尋ねることに。
すると彼女は笑顔でこう言ってくださったのです。
「私も同じ方向だから一緒に行こう」
その後、彼女との会話ははずみ、「仕事をしているけど、やっぱり弁護士になる夢を諦められず司法試験を受けるんだ」と目をキラキラさせて語ってくれたのを覚えています。
「やりたいことは挑戦するといい」
私も夢があったけど諦めてしまい今の仕事をしていると、彼女に話しました。すると、
「何歳になっても夢はあきらめないで、やりたいことは挑戦するといいよ」
言ってくれたんです。
彼女とは1つ隣の駅で別れることになりましたが、その後の乗り換えについても親切に教えてくれて、その後も電車で親切なおば様たちに声をかけてもらい、不安だった移動はあっという間に終わりました。
それから20年経ちました。私にも新たな夢ができて、資格を取り、今はやりたかった職業に就けています。
あのとき、自分の夢を語っていた彼女のキラキラした姿は、忘れられません。
私はその後結婚し、生まれた子供にもこの話をして「夢をあきらめないことだよ」と教えています。
今でも忘れられない人はいますか?
読者の皆さんには「忘れられない人」がいるだろうか。
また会えるかどうかわからないけど、忘れられない――そんな人との思い出をJタウンネット編集部に聞かせてほしい。
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