天狗「卵は健康に良い。だから山盛り食べろ!」→人間「無理です」 栃木・鷲宮神社の珍行事「強卵式」が面白い
「卵を食べるのを頑なに拒否する儀式」って?
Jタウンネット記者はまず投稿者・影市マオさんに、写真撮影時の状況を聞いてみた。
「写真は毎年11月23日に、栃木県栃木市の鷲宮神社で催される行事『強卵式』の様子です。
天狗が頂戴人の男女10人に無理やり日本酒を飲ませた後、山盛りの卵を食べ尽くすよう一人ずつ強要しているところで、儀式の最高潮と思われる瞬間を撮影しました。
今年は午前10時から拝殿内で執り行われ、一般参拝者は建物の周りを取り囲む形で見学したのですが、私は可能な限り最前列の方でシャッターチャンスを狙いました」(影市マオさん)
天狗が、無理やり日本酒を飲ませた後、山盛りの卵を強要するという、相当ムチャな展開だ。
影市マオさんはさらに詳細なレポートをしてくれた。
「予想以上に天狗の独壇場でした。頂戴人達の目の前に次々移動し、『健康に良いぞ!』とか『肌に良いぞ!』とか言いながら、どうにか卵を食べさせようとする姿が、怖いながらもユーモラスでグッときました。山盛りの卵が10人分も並んでいて、まるで早食い大会みたいなのに、皆食べるのを頑なに拒否する光景も率直に面白かったです。
21世紀になって出来た比較的新しい儀式のようですが、これがこの先数十年、数百年と伝統的に続いていったら良いなと感じました」(影市マオさん)
鷲宮神社の公式ウェブサイトでは「(頂戴人たちは)大きな器に山と盛られた生卵を、一つ残らず食べつくすのじゃと責め立てられます」と説明されているが、天狗はかなり強く卵をオススメしてくるようだ。
しかし頂戴人たちはどんなにその魅力をアピールされても卵を口にせず、「有り難きこの卵は神様にお供えいたします」といって辞退するそう。その様子を見た天狗たちは鷲宮神社の神様に、人間たちの心がけの良さを報告する、ということらしい。