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店中見て回りたくなる...! 外国人スタッフが「母国の食材」アピール...新大久保ならではの「商品提案」に反響

大久保 歩

大久保 歩

2021.08.02 18:00
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総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」といえば、多くの人が利用したことがあるのではないか。

その中でもエスニック食材が充実しているという新大久保駅前店の地下フロアが、「さらに進化している」と、ツイッターで話題になった。

(写真は室橋裕和さん提供)

これは、アジアを専門とするライター・室橋裕和さん(@muro_asia)が2021年7月11日にツイッターへ投稿した写真。「ドン・キホーテ」新大久保駅前店の店内で撮影したものだ。

室橋さんは写真について、以下のようにツイートしている。

「実はエスニック食材が充実してる大久保ドンキ地下がさらに進化してた。
外国人スタッフの推しメニューが紹介されてて面白い。
ここは商品の品揃えを常にいろいろ変えていて、試行錯誤しながら地域住民の多様さに対応していこうという様子が伝わってくる」

言葉どおり、店内には外国人スタッフたちの顔写真とともに、彼らの出身地のものと思われる食材を紹介するポスターが複数貼られている。

なぜ同店ではここまでエスニック食品のPRに力を入れているのだろうか。

Jタウンネット記者は27日、「ドン・キホーテ」の親会社であるパン・パシフィックインターナショナルホールディングス(本社:目黒区)を取材した。

客の目をひき、説得力&親近感UP!

取材に応じた広報担当者によると、新大久保駅前店の周辺には東南アジア各国の料理店が多く存在し、その国の人々が集まっている。彼らが新大久保駅前店を訪れることも多い。

そこで、エスニック食品にニーズがあると考え、品揃えを豊富にしたという。

また現在、同店にも約40人の外国人スタッフが勤務している。

仕入れ自体は日本人の責任者が行っていて、外国人スタッフは直接関わらないものの、母国の食材に関する情報提供をしてくれることがあるそうだ。

彼らが登場するポスターは、8種類ほど。1年ほど前から掲示している。

スタッフらの写真を前面に押し出したデザインの狙いは、以下の3つ。

(1)顧客の視線を引き付けること
(2)その国の人がオススメすることによる説得力、親近感のアップ
(3)顧客を楽しませること

例えば、ベトナムの食材を扱うコーナーには、こんなポスターが掲示されている。

(写真は室橋さん提供)

「ライスペーパーで簡単に外国の味を!」という一文と、笑顔のスタッフの写真。

ライスペーパーは、生春巻きの皮などとして使われるベトナム料理やタイ料理の食材。

お店でこれを見れば、これまでライスペーパーを買ったことが無くても、「ベトナムで生活していた人のオススメなら、きっとおいしいはず」と試してみたくなりそうだ。

他のコーナーではどんな紹介をしているのだろう、と見て回りたくもなる。

広報担当者はこれらのポスターについて、

「顧客を楽しませたいというアミューズメント演出は、当社が得意とするところです」

と、説明した。

旅行気分で楽しめるかも

(写真は室橋さん提供)

現在、同店で取り扱っているエスニック食品のうち代表的なものは、以下のとおり。

中国→紅焼牛肉麺(ホンシャオニューローメン)、皮蛋(ピータン)
韓国→ブルダック炒め麺、美酢(ミチョ)
台湾→黒松沙士(ヘイソンサースー)、タピオカ入りミルクティー
タイ→シラチャーチリソース、イエローカレー、グリーンカレーペースト
フィリピン→レチョンソース、バナナケチャップ
ベトナム→ライスペーパー、スイートチリソース、ヌクマム

中には、初めて聞いたという食品もあるのではないだろうか。

たとえば「紅焼牛肉麺」は、しょうゆをベースに豆板醤などで濃いめに味付けした、牛肉入りのインスタントラーメン。

ベトナムの「ヌクマム」は、小魚と塩を原料にした調味料だ。

室橋さんの投稿を見たユーザーからは、

「行ってみたいし、オススメ商品を手に取りたくなりますね」
「積極的な商品提案!買う側がグッと販売員に気持ちが近づく瞬間!」
「ここ行きたい! 美味しいものやかわいい雑貨って、知らない国とその国の人を好きになる、一番の入口だと思う」

などの声が寄せられている。

日本に住む外国人が故郷の味をなつかしみながら食べるのはもちろん、気軽に海外へ行けない今、食べたことのない外国のグルメを旅行気分で試してみるのも楽しいかもしれない。

「ドン・キホーテ」新大久保駅前店の地下には、小さな世界が広がっている。

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