「この先行かれるのはご自由ですが...」 怖すぎる看板の先には何が?「行って、還ってきた」写真家に聞いた
人一倍怖がりなのに、ホラー映画が大好きという人は、意外に多い。
怖ければ怖いほど、好奇心をかきたてられるのかもしれない。「怖いもの見たさ」という言葉もあるほどだ。
2021年6月8日にツイッターに投稿された次のような看板が話題となっている。
「この先行かれるのはご自由ですが、大いに危険」
と書かれている。背景には、水辺に沿って続く小道が映っている。水草の中にわずかに見えるのは、枯れた蓮の花だろうか。なんだか寂しげな光景だ。
「めっちゃ怖い道あった」というコメントを添え、ツイッターユーザーの「キョン」(@kyon_K4)さんが投稿したこのツイートには、7万3000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(6月10日昼現在)。
ツイッターにはこんな声が寄せられている。
「『危ないので行かないで下さい』よりよっぽど抑止力ありますね」
「ホラー映画や小説のタイトルになりそうですね...あやぁ怖いw」
「ただ『通行止め』って書くより100億倍怖い」
「行くないうたら行きたなるのが世の常......」
いったいどういうことだろう? Jタウンネット記者は、投稿者・キョンさんに詳しい話を聞いてみた。
「もちろん行きましたとも!」
投稿者・キョンさんは、場所は「京都のお寺」、時期は「珍しく京都に雪が積もった年の1月の日中です」と語った。かなり以前に撮影した写真だというが、詳しくは勘弁してほしいということだ。
ミステリーのままにしておきたいというよりは、お寺に迷惑をかけたくない、ということかもしれない。「近所のお気に入りのお寺なので」とも語っている。
ところで、この「怖い道」を実際に進んだのだろうか?
「もちろん行きましたとも!」「止めてくれないから踏み入れてしまいました」「行って還ってきました」と、キョンさん。満足気だ。
「初めて見たとき、看板自体はすごくインパクトがありましたし、何が危険なのかわからないというのが、冒険心と不安が同時に湧きましたが、そのインパクトも、池の周りをまわって写真を撮っていると忘れてしまうほど平和で、季節ごとにさまざまな景色が楽しめて、静かで落ち着ける場所です。蓮の花や、桜、雪景色や紅葉を楽しめます」(キョンさん)
異世界に行けそうな道の先には、「蓮の花が咲く池を一周する森の道があります」ということだった。
「ツイッターの反応には、危険というのに、何が危険なのか書いてないところが不気味という意見が多かったのですが、まさにそこがこの看板の、この道の一番怖いところだと思います。
あとは、気になって先に行きたい派と、絶対に行きたくない派に分かれていたのも興味深いです。自分は絶対先を見てみたい派です」(キョンさん)
投稿者・キョンさんは、異世界のような場所を好んで撮り、全国で写真の展示活動をしている、京都の写真作家。まさに京都ならではの世界観かもしれない。