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観察、捕獲、そして「しつけ」... 「フォロワーの飼育方法」学べる教科書に反響

大久保 歩

大久保 歩

2021.04.23 18:00
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こんな教科書があれば、学校の授業もはるかに楽しかったのに......。

そう思わずにはいられない、衝撃的な「教科書」がツイッターで話題だ。

これは、ツイッターユーザーのponoさん(@ponorara)が2021年4月20日に投稿したもの。

「道徳 フォロワーの飼育方法」と題し、まるで中学校の教科書のようなレイアウトで、ツイッターのフォロワーについて解説されている。

投稿されているのは、よく懐いていそうな猫の写真を背景に「2章 フォロワーの適切な飼育方法」と書かれたページ。

その後に、「1 フォロワーを知る」「2 フォロワーを飼う」の項目に分けて、「捕獲方法」や「消滅」「脱走」、「媚び」などの用語を交えつつ説明が続く。

この教科書はいったい......?

Jタウンネット記者は22日、投稿者のponoさんに詳細を聞いた。

捕獲、媚び、フォロワーの多様性

(画像はponoさん提供)

今回投稿されたのは、サークル「820 陶芸工房」が無料頒布中の同人誌「新しい冬休みの友 令和二年度」にponoさんが寄稿した、「道徳」教科の中の「フォロワーの適切な飼育方法」という単元のページ。

他の教科では、たとえば算数の「クソカロリー計算方法」、国語の「主語がデカい」「ルー語のいざない」など、複数の作者によるユニークな単元が収録されている。

では、ponoさんはなぜ「フォロワーの飼育方法」をテーマに執筆したのだろう。

「他にネタが思いつかなかったので身近なTwitterから考えました」(ponoさん)

ページのデザインは、大日本図書から出版されている中学理科の教科書をモデルにしたそうだ。

「たまたま手元にあったのでモデルにしましたが、素敵なエディトリアルデザインだと思っています」

と、教えてくれた。

それにしても、見れば見るほど、忠実な再現度である。高校受験に向けて苦手な理科を暗記した思い出がよみがえってくるようだ。

「Affinity Publisherというソフト(編注:出版物向きの本格的なデザインソフト)の練習を兼ねていたので、レイアウト全般には気を使いました。フォントや行数表示など細かいところが気に入っています」

と、ponoさん。

(画像はponoさん提供)

もちろん、内容も秀逸である。「捕獲」の項目では、次のように説明がある。

「出現したフォロワーを飼うために、捕獲作業を行う。フォロワーのツイートへいいねやRT、リプライ等を行い、こちらが出現を認識していると伝えよう。この行為を媚びという。媚びを行うことで、大体の個体は捕獲することができる」(「新しい冬休みの友 令和二年度」より)

また、「トピック 色々なフォロワー」と題し、フォロワーの多様性についてもコラム的に扱っている。

(画像はponoさん提供)
「フォロワーの中にも個性がある。中には他のフォロワーと仲良くできないフォロワーや、群れで行動するフォロワー、飼育を望まないフォロワー(野生のフォロワー)もいる。適切な対応をする・適切な距離を保つよう心がけよう」(「新しい冬休みの友 令和二年度」より)

今回のponoさんの投稿は大きく注目を浴び、約1万9000の「いいね」や、9000以上リツイートされるなどの反応が寄せられている(23日時点)。

せっかくなので、ツイッターのフォロワーに詳しいponoさんに、今回のように自分のツイートがバズったときの対応についても聞いてみた。

このような状況で、フォロワーたちを飼育するにあたり意識していることはあるかと尋ねると、

「自分はフォロワーをあまり飼育しない方なので、意識することは特にありません」

と、答えた。

ちなみに、「新しい冬休みの友 令和二年度」は、創作物を販売するオンラインサービス「BOOTH」にて、ダウンロード版を無料頒布中だ。

筆者もWebメディアの記者として、この教科書でフォロワーの生態について改めて学び直すべきかもしれない。

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