なぜ八角形? 美しくも不思議な廃墟トンネルの謎を探る
2020.10.04 20:00
「日常生活では想像できない退廃した空間や朽ち果てが好きで廃墟の記録をしています」
そう語るのは、写真家のtoshibo(@JIYUKENKYU_jp)さんだ。 日本各地の美しい廃墟を撮影している。
2020年9月22日、toshiboさんが自身のツイッターに投稿した、次のような写真が注目を集めている。
ここは熊本県の中央部に位置する美里町にある、「八角トンネル」だ。
「7基連続した落石を防止する為の洞門だが、何故にこの形が採用されたのかはよくわかってないらしい」というコメントが添えられている。
確かに、美里町役場のウェブサイトではこのトンネルについて、以下のように説明されている。
「熊延鉄道の遺構のひとつです。昭和39(1964)年に廃線となりましたが、約50年たった今でも、線路の両側の岩が崩れるのを防ぐために作られた洞門であるこの八角トンネルは、産業遺構として今も多くの観光客を迎えています。7基が連なり、間が空いている、落石よけとしては不完全な形になった理由として、建設費削減のためとする説が有力ですが、なぜ八角形なのかなど、形も構造も謎が多い遺構です。」
なんとも美しい、謎の遺構である。
toshiboさんのツイートには、2万4000件を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(9月29日夕現在)。
Jタウンネット編集部は、投稿者のtoshiboさんと、熊本県美里町役場に取材した。