これが天才の発想か... 縄文土器を再現した「ソフトクリーム専用容器」がロマンしかない
「3Dプリンターで出力した」
「火焔土器型ソフトクリーム容器」を発想したきっかけは、何だったのか? Nぼっくす+さんはこう答えた。
「猛暑が続いている中、アイスクリームを食べる機会が多くあり、その中で今回のアイデアが思い浮かびました。もともとは自身で設計して作成しようと考えていたので、インターネットで資料を捜していたのですが、その過程でオープンソースの存在を知り、今回活用させていただきました」
Nぼっくす+さんが活用したのは、「縄文オープンソースプロジェクト」で公開されていた3Dデータ。誰でも自由にダウンロードし、活用することができる。
Nぼっくす+さんはダウンロード後、3DCAD(編注・3D図面をつくるソフト)でサイズ調整し、3Dプリンターで出力した。「CAD作業自体は5分ぐらいで、プリンターによる出力は15時間ほどかかりました」と語る。
材質は本物のコーンに質感が似るように、木粉入りのPLAフィラメントを使用したという。
「コーンに関しては形状が似ているという最初の印象だけで進めていました。結果的に『火焔』土器に冷たいアイスクリームが納まっている様子がしゃれが利いた形になって気に入っています」
制作にあたり、Nぼっくす+さんが苦心したのはどんな点だったのだろう?
「実は本物のソフトクリームをのせるのが一番難しかったです(笑)。形が崩れないように注意しながら、コンビニエンスストアで購入したアイスのコーンの部分だけを下から食べるのに苦労しました。もたもたすると溶けてしまうので(笑)」
ツイッターでは「欲しい」という声も多いが、我々の手に入る可能性はあるのだろうか?Nぼっくす+さんに今後の展望を聞いてみると、
「もしお声を掛けていただけるのであれば、是非実現したいです。観光の目的などになってもらえたら製作者冥利に尽きますね(笑)」
とのこと。
もしこの「火焔土器型容器」でソフトクリームが販売されたら、大変な目玉商品となるだろう。
今回話題になったことについてNぼっくす+さんに感想を聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
「機能的な弥生土器に比べ縄文土器は見栄えやデザイン、いわゆる『映え』を意識して作られたものだと思いますので、1万年以上前の製作者の狙いどおり? に皆で盛り上がれたことが面白いなと思います」(Nぼっくす+さん)