草生えすぎて草生える 電通大キャンパスが「自然に還りつつある」と話題に→なぜこうなった?大学に事情を聞くと...
大学が「自然に帰りつつある」――
電気通信大学(東京・調布市)に通う学生のツイートが注目を集めている。
投稿された写真は、電通大キャンパスの様子だ。地面から草が生い茂り、自転車にはツタが絡まっている。またベンチに座ろうと思っても、草が邪魔して座りにくい状態である。こうした状況について、投稿者は続くツイートで、
「電通大は廃校になってません!」
と冗談めかして(?)伝えている。
そこら中、草だらけ。電通大に何が起きているのか。
Jタウンネットは、大学に話を聞いてみることにした。
撮影者「異色な世界にいるように感じました」
まず、キャンパス内の写真を撮影した電通大生「たけちゃん」さんに、詳しい話を聞いてみた。
彼は20代男性で、大学院生。写真は2020年6月2日の夕方頃、学内の東地区で撮影したものだそう。
そもそも電通大は、新型コロナウイルスの影響で4月8日から登学禁止の措置を取っている。
現時点では、登学禁止は「少なくとも6月末まで」(電通大の発表より)続く予定だが、彼は修士論文を書くため、許可を貰って2日から学校に通っているという。
久しぶりに訪れたキャンパス内は、草だらけ。約2か月ぶりに訪れたキャンパスの様子について、彼はこう振り返る。
「入ってみるとどこをみても草が生えているような少し荒れ果てた場所となっており、また土日祝日関わらずいつでも構内は学生や教員で賑やかなのに昨日は1、2人ぐらいしか見かけずというような状態でした。
5年間電通大で過ごしてはじめての経験だったので、異色な世界にいるように感じました」
平時であれば清掃してくれる人が入れなくなってしまったから、キャンパス内に草が生い茂っているのだろうか。
詳しい事情は、大学側が知っているはずだ。電通大に聞いてみよう。
大学広報「状況は、把握しています」
6月4日、Jタウンネットが電通大の広報係に取材すると、
「ご指摘の状況は、把握しています」
と話す。例年であれば、4、5月にかけて外部業者に清掃委託をして、除草をすでに実施しているとのこと。
「原則として、学生の登学禁止、教職員の在宅勤務の他、物品の調達や納品についても停止する措置をとっています。ただし、真にやむをえない理由がある場合は、学生や教職員の入構や納品搬入を認めることとしています」(大学広報係)
どうやら、清掃をする人が学内にいないようだ。入構制限などの措置を継続しているため「除草についても実施を延期している」とのこと。
清掃はいつ頃から開始する予定なのだろうか。広報係は
「今後、大学として大学構内への入校制限を解除する段階で除草を実施する予定です」
とした。
掃除をしてくださる人がいるから、大学の景観は保たれている。当たり前のことだが、なかなか気づけないことなのかもしれない。