トイレットペーパー買い占めに皮肉? 子供用のおもちゃに貼られたPOPが話題に
新型コロナウイルスに関連して、さまざまなデマや噂が飛び交っている。その一つが、トイレットペーパーに関するものだ。
トイレットペーパーの場合、業界団体からは、「製品在庫も十分にあり、需要を満たす十分な供給量・在庫を確保している」と告知されている。それにも関わらず、焦ったように買いだめをする人々が続出しているのだ。そんな中、2020年3月1日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。
ガンガンに情弱を煽り倒してて草生える pic.twitter.com/4S1RItSYZH
— 石川クマ野郎つよいべあ (@icekari) 2020年3月1日
写真に映っているのは、トイレットペーパーが弾になるオモチャ銃、その名も「トイレットペーパーブラスター」という商品だ。
新型コロナウイルスの影響でトイレットペーパーが品薄になるというデマが流れる時節柄、いささか刺激的なオモチャだ。しかもご丁寧に、
「ご購入の方先着2名様にトイレットペーパー1ロールプレゼント!」
などという挑発的なPOPまで付けられている。このツイートには、4万5000件を超える「いいね」が付けられている。
ツイッターには、こんな声が寄せられている。
「そもそもなんでこんなオモチャがあるんだよと(笑)」
「みんながトイレットペーパーを買いまくった後始末として、こういうのを買わせるのは商売上手かも」
「落ち着いたら家にトイレットペーパーが余るだろうし、今これ買っておけばいいよね」
Jタウンネット編集部は、このPOPを貼り出した販売店「RGUILD(リギルド)秋葉原店」に話を聞いた。
「これで思う存分ぶっ放しちゃって下さい!」
話題のオモチャ「トイレットペーパーブラスター」は、家庭用のトイレットペーパーを濡らして、空気を圧縮して、弾丸のように発射する。撃った弾丸は、当たっても痛くない、かんたんに拭き取れる、という画期的な仕組みだ。
RGUILD(リギルド)秋葉原店の店長「しゅーつー」さんは、電話でこう答えてくれた。
「この商品は、私自身がかなりおもしろいと思って10個仕入れ、2月26日から店頭に置いたのですが、まったく売れなかったのです」
まだこの時点では、トイレットペーパーの買い占め騒動については、現在のように大きく取り沙汰されていなかった。そう、販売を始めたタイミングが悪かったのだ。
数日後。リギルド秋葉原店の公式ツイッターからは、次のような投稿が。
先日ツイートした
— RGUILD(リギルド)秋葉原店 (@RGUILD_AKIBA54) 2020年2月29日
トイレットペーパーブラスターですが、最近の情勢的にトイレットペーパーが不足していますので
先着2名様のみですが、
ご購入の方にトイレットペーパー1ロールプレゼントする事にしました!
これで思う存分ぶっ放しちゃって下さい!#トイレットペーパー #プレゼント pic.twitter.com/UmgvFgyoAb
「世の中、トイレットペーパーが不足しているようなので、購入者に1ロールプレゼントする企画はどうかなと思って、2月29日から、POPを付けてみました」と店長。やっぱり、タイミングが悪すぎて、売れ行きが良くなかったのだろうか。
「しゅーつー」店長は、さらにこう付け加えた。
「3月1日には、お客様がいつもより多く来られて、ツイートのことを話題にされていたのが分かりました。午後には、2個売れてしまい、トイレットペーパーはプレゼントしてしまいました」
しかし現在、トイレットペーパーブラスターは7個ほど売れ残っているそうだ。トイレットペーパーのプレゼント企画を再開する予定はないのか、と聞いてみた。「しゅーつー」店長は、
「プレゼントしたくても、トイレットペーパーが手に入らないのですよ」
と苦笑交じりに答えた。
冒頭のツイートを投稿した石川クマ野郎(@icekari)さんも、「ツイートの反響を見ていると、トイレットペーパーのデマには、皆さん相当ムカムカしてるんだなあ、と感じました」と答えた。