冬なのに暑い電車、なぜ存在? 暖房をつける基準をJR東日本に聞いてみた
冬の電車って、なぜこんなに暑いのか――
そんな風に思ったことはないだろうか。屋外の気温に合わせて着込んだ服と、車両をガンガン温める暖房のコンボ。汗をかいてしまう人も少なくないのでは。
暑がりの筆者は、満員電車ともなればサウナに近い感覚に襲われる。そして降車すると滲んだ汗が外気にさらされ冷え込んでしまう。
ツイッターには、「電車の中クソ暑い」「何で電車の中って無駄に暑いの」といった声や、筆者と同じように「電車乗って汗かいてその汗が冷えてクソ寒い」といった不満が連日あがっている。いずれも2020年1月下旬につぶやかれたもの。外の寒さは増す一方で、車内の温度とのギャップに苦しむ人は少なくないようだ。
鉄道会社は、いったいどのように暖房の温度を設定しているのだろうか。Jタウンネットは、JR東日本の広報担当者に疑問をぶつけてみた。
全自動か人海戦術か...
JR東日本の広報担当者は23日、Jタウンネットの取材に、前提として車内の温度調整方法は車両によって異なると話す。首都圏等を走る、中央・総武緩行線に初導入された「E231系」(2000年導入)以降を「新しい車両」と定義し、それ以前を「古い車両」として説明を始めた。
暖房はどのような目安でつけ始めるのだろうか。
「新しい車両は全自動で空調の調整を行っています。古い車両(全自動空調制御機能がない車両)に時期や温度の目安はありません。乗務員が車内の環境から判断して、冷暖房の調整をしています」(広報担当者、以下同)
要するに、新しい車両は自動、古い車両は手動なのだ。新しい車両は車外の温度や車内の温度・湿度・乗車率を考慮して自動的に空調が制御されるという。
なるほど...と頷かされる一方で、全自動だろうと手動だろうと苦しむ人の声は少なくないのだ。もし温度を下げて欲しいと思った場合、車掌に伝えたならば、解決するのだろうか。
「新しい車両は全自動制御のため、その場での対応が難しいのが現状になります。お客さまからの貴重なご意見として集約をし、今後の温度設定等に活かしてまいります。 また古い車両は、乗務員の判断で入切できるので、対応することは可能です。ただし、温度は個人によって感じ方に差があるため、ご要望にお応えするのが難しい場合もあります。乗務員が車内環境を確認し、判断して対応します」
全自動であれば対応は難しいとのこと。手動であれば、車掌に伝えてみるのもいいかもしれない。