ロマンしかない...　ふるさと納税で「ウィンチェスター」がもらえる自治体があった

「確かに土地の名産だわ」

電話で答えてくれたのは、花巻市定住促進課の担当者だ。

「この返礼品はエアーソフトガンとして販売されているものであり、地元企業が設計、製造している商品となります」と、担当者はまず強調した。

やはり本物のライフルと勘違いする人がいるようだ。銃方面がお好きな皆様、どうか落ち着いて、冷静になっていただきたい。ふるさと納税返礼品に、本物のライフル銃が出品されるわけがないではないか。

返礼品の在庫はあるのですか、と聞いてみた。

「2019年8月1日の正午にふるさとチョイスのページに出品したところ、45分後に申し込みがあり、1セット限定での受付でございましたので、終了とさせていただきました」

追加の出品とかあるんですよね、という質問には、「花巻市の地元の材料を使って、精巧なエアーソフトガンを手作りで組み立てている企業なので、すぐに作っていただく訳にもまいりません」と担当者。

地元企業とはK.T.Wである。1990年、花巻市に移転し、エアーソフトガンの業務に専念してきた。他社と競合しない機種を選び、独自の機構の採用を基本としているそうだ。エアーソフトガンの世界では、知る人ぞ知る実力派の企業である。

今回、出品されたのは、ウィンチェスターM1873カービン・モデルをエアーソフトガンとして、作動・外観を忠実に再現した。ストックはプラ製、銃本体は全金属製。

ツイッターには、こんな声が寄せられている。

「みてきたら品切れ中でした 大人気ですね...」
「花巻やべぇw」
「まってめちゃくちゃ欲しい ウィンチェスターかっこいい、、、」
「花巻？ あ、ktwの拠点だ。確かに土地の名産だわ。 間違いない」
「ふるさと納税でKTWのウィンチェスターとか花巻市素晴らしすぎるだろ笑笑」

（8月5日12時追記）

花巻市は8月3日、ふるさと納税の返礼品としていたエアソフトガン「ウィンチェスター　Ｍ1873カービン」の取り扱いを中止したと発表した。Jタウンネットが5日、改めて定住推進課の担当者を取材すると、

「殺傷力がある銃をモデルとしたものが、ふるさと納税の返礼品としてふさわしいのかという声もあり、市内部で再検討させていただいた結果、取り扱い中止と決定しました。申し込まれた方には電話で事情を説明し、ご納得いただきました」

と説明した。