引くじゃなくて「引ぐ」 青森駅の看板、なぜ津軽弁に? JRに理由を聞くと...
りんご娘・王林さんのブレイクの影響なのか、近ごろ津軽弁、青森県の方言に注目が集まっているようだ。いま「青森らしい看板見つけました」というツイートが話題となっている。
青森らしい看板見つけました pic.twitter.com/Zs71vd8aa7
— リツ (@litz331) 2019年7月3日
上のツイートがそれだ。青森駅長名で出された「関係者以外立入禁止」の掲示の下には、こう記されている。
「引ぐ」
「引く」ではなく「引ぐ」なのは、なぜ? たんなるケアレスミスか、それとも方言(津軽弁)にこだわったのか?
Jタウンネット編集部は、そのわけを聞いてみることにした。
「社員向けなので、あえて方言で」
2019年7月5日、電話で答えてくれたのは、JR東日本青森支店の広報担当者だった。
「その看板は、青森駅と隣接する駅ビル『ラビナ』の間にあります。工事中のため、昨年秋から設置されている、主に社員専用の業務用通路にある扉です。押すのか引くのか分かりづらいということで、注意喚起のために掲示することになりました。一般の方の目には入りにくい場所であり、社員向けなので、あえて方言で『引ぐ』としました」
上の写真が、看板の周囲の光景だ。関係者以外立入禁止の通路に向かって、緊張のあまり押すのか引くのか迷ってパニックになりそうなときは、方言の方がスッと分かりやすいということなのか。「引く」では、いま一つ伝わりづらい。「引ぐ」でなければ、伝わらない何かがあるのかもしれない......。
ちなみに扉の裏側は、上のように標準語で「押す」だった。立入禁止の場所から出るときは、緊張感から解放されるからか、標準語でも良いようだ。
ツイッターには、津軽弁を使用したこんな例もあるという、写真付きの投稿もあった。
これでもいい? pic.twitter.com/lbdciaZT4i
— もつけだんぶり まーさん (@MasahikoOdagiri) 2019年7月4日
方言の世界は、奥が深い。