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日本一残念な交通系ICカード「ICOUSA」 どうしてこうなった?社長を直撃すると...

松葉 純一

松葉 純一

2019.02.19 20:00
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福井市のコミュニティバス「すまいる」東ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)
福井市のコミュニティバス「すまいる」東ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)

全国各地に数多くある交通系ICカード。その中で、「日本一残念」だと揶揄されているカードがある。福井の「ICOUSA」だ。

例えば、こんなツイートも投稿されている。

「自分が作りにいった時には窓口の人から『本当に作るの?本当にチャージするの?』と言われた伝説のカード」という、衝撃的なコメントだ。

「『何ソレ』と軽くあしらわれる」

福井市のコミュニティバス「すまいる」西ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)
福井市のコミュニティバス「すまいる」西ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)

ツイッターに届いた反応を見てみよう。

「駅前の市の案内所で『何ソレ』と軽くあしらわれる」「うまみが一切ないICカード」などと、やたら手厳しい。地元民からこれほどまでに酷評される「ICOUSA」とは何だろう?

Jタウンネット編集部は、2019年2月19日、福井県に電話して聞いてみた。

福井市のコミュニティバス「すまいる」北ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)
福井市のコミュニティバス「すまいる」北ルート(SONIC BLOOMINGさん撮影、Wikimedia Commonsより)

電話で答えてくれたのは、「ICOUSA」の発行・運営元である「まちづくり福井」の岩崎正夫社長だった。「まちづくり福井」は福井市からコミュニティバス「すまいる」の運行も委託されている第3セクターである。

「ICOUSAは2018年11月現在で、2335枚発行されています。2017年度の使用実績は、2万1213件です」

現在は、主にコミュニティバス「すまいる」の運賃(100円)に使用されている。かつては、福井市内の加盟店数軒で使用できたが、閉店してしまったという。いまでは、市内4ルートを走る「すまいる」以外では使えない。

「ICOUSA がコミュニティバスに導入されたのは2011年3月でした。バスの運賃は一律100円でしたが、将来値上げすることもあるかもしれない。その際、10円なり15円を追加するのに、お年寄りは手間取るだろう。それならICカードの方が便利だろうと考えて、導入を決めました」と岩崎社長。

ICOUSAで他社のバスや鉄道との相互利用は考えられないのか、と聞いてみた。「福井県はICカード化がもっとも遅れている地域の一つで、他社も対応はこれからのようです。具体的に発展する可能性はまだ低いかもしれません」と岩崎社長。

スーパーやコンビニなど、流通業界で利用できる可能性はいかがですか? と聞くと、「すぐに手を広げるつもりはありません。利用範囲の拡大については、まだ様子を見ている段階です」と答えた。

「日本一ダメなICカード」とも噂されていますが......と聞くと、「ツイッター、見ましたよ。困りましたね(笑)」と返答を避けられてしまった。

福井市のコミュニティバス「すまいる」の福井市役所バス停(Wikimedia Commonsより)
福井市のコミュニティバス「すまいる」の福井市役所バス停(Wikimedia Commonsより)

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