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商品名は「さるかに合戦」「一休さん」「金太郎」 やま磯は、なぜ「ふりかけ」に昔話を名付けるのか

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2018.03.09 11:00
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「広島といえばふりかけ」、かどうかは定かではないが、三島食品の「ゆかり」、田中食品の「旅行の友」と全国的にも知られているふりかけが多いのは確かだ。広島出身のJタウンネット記者も「ゆかり」「旅行の友」を食べていたが、実家に常備されていたのは「さるかに合戦」だった。

急に日本昔話の話題になったわけではなく、広島県広島市にある「やま磯」から販売されている「昔話しふりかけ」シリーズのひとつ。「さるかに合戦」のほかに、「一休さん」「金太郎」もある。気になるのは、なぜ昔話とふりかけという組み合わせなのかだ。

改めてみると臼はかなり容赦なく猿を殴っている
改めてみると臼はかなり容赦なく猿を殴っている

中身と名前の関係は...

「さるかに合戦」「一休さん」「金太郎」は名前が違うだけでなく、それぞれ内容が海苔ごま、海苔たま、かつおとなっており、ガラス瓶の容器に緑、黄、青の蓋が取りつけられている。

ふたの色はおおよそ中身に関係していると思われる(画像はやま磯商品紹介ページより)
ふたの色はおおよそ中身に関係していると思われる(画像はやま磯商品紹介ページより)

昔話とふりかけの関係も謎だが、内容物と名前の関係にも興味が湧く。海苔たまの「一休さん」には、屏風からトラを出すイラストが描かれており、卵とトラの黄色をかけているように思えなくもない。だが、色つながりだとすると、「さるかに合戦」と「金太郎」はあてはまらなさそうだ。

これはもはや直接確認するしかない。Jタウンネットがやま磯に取材を行ったところ、「昔話しふりかけ」の担当者から話を聞くことができた。

「『昔話しふりかけ』はもともと海苔メーカーだった弊社が、1975年に初めて発売したふりかけになります。海苔メーカーとして海苔にこだわったふりかけを作りましたが、そのまま『海苔ふりかけ』ではインパクトがありません。当時はテレビアニメ『まんが日本昔ばなし』の放送が開始された年でもあり、日本人なら誰もが知っていて親しみやすい名前として、昔話のタイトルをつけることになりました」

では、記者にとっては子どものころから長年の謎でもあった、名前と内容物の関係はどうなのだろうか。

「昔話のタイトルと中身には何の関係もありません。代表的な昔話からいくつかを選び名前にしたと聞いていますが、特に理由はなかったようです」

記者にとっては衝撃の事実だったが、担当者も「ごまとさるかに合戦、卵と一休さん、かつおと金太郎には、何の関係も見られませんよね」と苦笑しながら答えてくれた。確かにその通りだ。

ちなみに発売当初は「かぐや姫」がラインナップにあったが、その後販売が終了。新たに「一寸法師」が加わったが、こちらも現在は販売終了しており、前述の3商品となっている。

記者にとっては「広島の味」である「さるかに合戦」だが、ツイッター上などでは、広島県外のユーザーが「さるかに合戦」が売られている様子が投稿されている。

広島以外でもよく販売されていたり、人気がある地域はあるのだろうか。

「極端に地域差があるという話は聞いたことがありません。特別な販促をしている商品ではないので、需要があれば販売され、なければ取り扱われないということではないでしょうか。販売データを確認すると、北関東や山梨では他県に比べて多少よく売れているようです」

ちなみに、3商品の中で一番人気はやはり「さるかに合戦」とのこと。海苔の風味にゴマの香りとほのかな塩気で、記者もオススメだ。今日はぜひとも、スーパーのふりかけ売り場を確認していただきたい。

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