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長い通路&階段に「ビビる」「怖い」 日本一のモグラ駅・土合駅の動画が大反響

野口 博之

野口 博之

2017.10.17 11:01
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「日本一のモグラ駅」を自称する群馬県みなかみ町内にあるJR上越線・土合(どあい)駅の様子を映した動画がツイッターに投稿され、反響を呼んでいる。

歩いて10分はかかるという長い通路・階段は、どのように利用されているのだろうか。

疑似体験に「いいね」30万件!

「未体験の人は見てビビると良いと思います」。2017年10月15日、話題の動画をアップしたピッチブレンドさんは、ツイートでこう明かした。紅葉の谷川岳に登ってきた帰りに、この動画を撮ったそうだ。

まず無人の改札を通るところから、動画が始まる。下り線の標識を前にすぐに左に曲がると、「越後湯沢・小出・長岡・新潟方面」との看板が見えてくる。そこをまた左に曲がると、長い通路が始まる。

しばらく行くと短い階段、また行くと階段という通路が延々と続く。照明はあるが、だれも歩いておらず、孤独感が漂う。やっと長い階段にたどり着くと、そこからも延々と地下に階段が続いていて......。

下りホーム近くの長い階段(以下、JR東日本高崎支社提供)
下りホーム近くの長い階段(以下、JR東日本高崎支社提供)

動画は、1分強に編集されているが、実際は、15分ぐらい録画されていたという。このときは、ピッチブレンドさん含めて下りホームから乗車したのは、3人だけだったそうだ。 「日本一のモグラ駅」が疑似体験できるため、ツイートは、10月17日朝現在で30万件以上も「いいね」が付いている。

動画から人気漫画「HUNTER×HUNTER」を連想した人もおり、主人公が挑むハンターになるための試験の会場みたいだといった感想が出ていた。

1日の駅乗車20人ほども、イベント時は大にぎわい

土合駅に長い通路・階段ができたのは、1967年にまでさかのぼる。それまでは単線の駅だったが、新清水トンネルが開通して複線化し、下りホームがトンネル内の地下に設置された。

改札とホームとの高低差は、70メートルもあり、通路・階段は480メートルの長さに及ぶ。ホーム近くの長い階段は、486段もあり、途中に休憩用のベンチが設置されているほどだ。

それでも、当初は、谷川岳の登山客が次々に下りホームに降りてにぎわい、長い階段にはエスカレーターの設置も検討された。しかし、上越新幹線が1982年に開業すると、寂れる一方になった。現在は、無人駅になっており、1日に上下線で5本の普通電車しか停車していない。1日の平均乗車人数も、20人前後に留まっている。

とはいえ、登山者や鉄道ファンらからの関心は強く、イベントがあるたびに土合駅はにぎわいを見せている。

JR土合駅
JR土合駅

2011年に7月2日が「谷川岳の日」に制定され、上野―土合両駅間の快速電車「谷川岳山開き号」が1日限りで運行すると、ほぼ満席となる人気となった。16年に8月11日が「山の日」の祝日になると、両駅間でこの日に「山の日谷川岳号」が運行された。17年も2つの電車は運行されており、みなかみ町のボランティアや駅員らが下りホームで乗客を出迎えた。

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