あの「謎の遊具」こと「クネプフェ」で遊んできた
ドイツ生まれの「クネプフェ」は日本国内に数か所しか存在しないというかなりレアな遊具だ。この名前にピンと来なくても、インターネットに精通している一部の読者には「謎の遊具」と言えば通じるだろうか。人気番組「探偵!ナイトスクープ」でも取り上げられたことのあるあの遊具だ。
「謎の遊具」で検索して出てくる動画でも面白いが、やはり遊具は遊んでこそだ。そこで、Jタウンネット編集部は現物が設置されている公園に赴き、実際に体験してきた。
遊具というより「トレーニング器具」
「謎の遊具」こと「クネプフェ」は、日本国内のわずか数か所に存在する非常にレアな遊具だ。結論から言うと、食後すぐのチャレンジはおすすめ出来ない。
今回足を運んだのは、そんなレアスポットの1つ、千葉市緑区の「おゆみ野だいだいぶし公園」だ。ちなみに、「クネプフェ」を擁する公園は静岡県内に2か所存在し、大阪府と兵庫県でも目撃情報が挙がっている。
JR外房線鎌取駅からバスを乗り継いで到着した「おゆみ野だいだいぶし公園」は非常にコンパクトなサイズの公園だ。
しかしながら、設置されている遊具はブランコと滑り台、そして「クネプフェ」のみという攻めたラインナップだった。平日昼という時間帯もあるせいか、人影は皆無だった。
そしてこちらが「クネプフェ」だ。日本ではマイナーな遊具にも関わらず、周囲には説明書きは見当たらない。事前情報が皆無の状態で出くわしたら間違いなく遊び方に悩むだろう。
早速K編集長が勢いをつけて飛び乗り回りはじめるのだが......。
何度かチャレンジを繰り返したところ、Kには多大なダメージがあったようで、
「めちゃくちゃ酔う」
「三半規管がおかしくなる」
「しゃがんでいる状態から立ち上がると急に加速する」
と、グロッキー状態になりながら感想をぽつぽつと語った。また、その後は2時間にわたって乗り物酔いが続いたという。
「クネプフェ」は一度回転するとかなりの時間回り続けるのだが、軸が斜めになっているタイプは、重心がクルクルと移りかわるので、よりスピード感がある。遊具と言うよりももはやトレーニング器具の様相を呈している。回転慣れしているフィギュアスケーターなら問題なくこなせるのだろうか。
スムーズに回転する設計の正確さや、慣性の法則を利用して回転を維持する角度など、隅々にドイツらしい細やかな計算が見て取れるが、出来上がったのは(少なくともKには)乗り物酔い発生装置だった。
筆者(S記者)も体験してみたところ、腕に込めた力や踏ん張りがそのまま回転力になってしまう感覚があり、力んでしがみつくほど加速するように作られているようだった。なお、Kいわく、「降りる勇気がないと、ずっと回り続けてしまう。思い切りが大事だ」とのことだ。
ちなみに、編集部のある東京・麹町から、この公園までは電車とバスでおよそ1時間半ほどだった。都内からのアクセスは意外と悪くない。もし「謎の遊具」に挑戦する方は、くれぐれも直前の食事は避け、けがや乗り物酔いに注意して頂きたい。