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干した「なまこ」をストラップに! 利尻島の新名物、お湯で戻したら食べられるか聞いてみた

松葉 純一

松葉 純一

2017.05.16 06:00
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中国人観光客向けに開発

電話で答えてくれたのは、利尻漁業協同組合鬼脇青年部の箕輪喬部長だった。

「利尻島の海には、昆布やウニ以外にもなまこが生息しています。これを漁師が採り、1カ月以上かかって乾燥させ、『きんこ』と呼ばれる乾燥なまこをつくります。『きんこ』は中国料理の高級食材として、大変珍重されています」と箕輪部長。

「漁協青年部自身で『きんこ』を作るために、輸出業者、香港のバイヤー、専門指導員の技術指導を受けながら、品質向上に努めました。おかげで高品質な『きんこ』が生産できるようになり、高価な商品として取引されるまでになっています」。

いかにも縁起が良さそう!「なまこストラップ」パッケージ(画像提供:利尻漁業協同組合鬼脇青年部)
いかにも縁起が良さそう!「なまこストラップ」パッケージ(画像提供:利尻漁業協同組合鬼脇青年部)

「一方、この『きんこ』づくりのノウハウを応用した副産物として、利尻島を訪れる中国人観光客へのお土産品として開発した商品が、なまこストラップです。約3センチ、3.5グラムの小さな乾燥なまこですが、物珍しさもあって、大陸からの観光客にも、台湾のお客様にも、喜んで買っていただいています」と箕輪部長は話してくれた。

「無添加、無着色、天日干しというのが、利尻島産のなまこストラップの特長です」という解説を聞きながら、ならばお湯で戻せば食べられるのではと思ったが、「ストラップ用に金具を取り付けているので、食用には適しません」とのこと。価格は2000円台だ。

「なまこの漁期は1月から3月までと短く、数も限られていますので、販売は現在、鴛泊(おしどまり)港フェリーターミナル、利尻空港、島の駅などの売店数カ所だけです。いずれはもっと広げたいのですが......」と、箕輪部長は今後の抱負を語ってくれた。

フェリーターミナルのある鴛泊集落と、背後にそびえる利尻山(Dmitry Petelinさん撮影、Wikimedia Commonsより)
フェリーターミナルのある鴛泊集落と、背後にそびえる利尻山(Dmitry Petelinさん撮影、Wikimedia Commonsより)

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