実際、「鳩サブレー」と「鴨サブレ」はどこまで似ているのか? 食べ比べて徹底比較してみた
鳩じゃありません、「鴨」のサブレです――。読者の皆様は、京都の老舗・井筒八ッ橋本舗が販売する「鴨サブレ」をご存じだろうか。
京のまちのシンボルともいえる鴨川にやってくる「鴨」をイメージした焼き菓子というが、その見た目は神奈川・鎌倉名物の豊島屋「鳩サブレー」にうり二つなのだ。パッケージデザインはどちらも黄色い箱に鳥の絵が描かれたものと、よく似ている。
2012年に誕生した鴨サブレと、明治末から販売されているという鳩サブレー。積み重ねてきた歴史という面では勝負にならないが、はたして味の方はどうなのだろうか――。
今回のJタウンネットでは、2つの「鳥形サブレ」を食べ比べてみたい。
リアルさでは「カモ」の勝ち?
まずは、両者のビジュアルを比較してみよう。お馴染みの「ハト」に比べて、「カモ」は目や羽の部分が彫られているなど、どことなくリアルである。表面積は「ハト」の方が一回り大きいが、手に持ってみると「カモ」の方がズッシリ重く感じる。その分、目の詰まった生地になっているのだろう。
また、パッケージや個包装の表記に注目すると、なぜか「鴨サブレ」のものはフランス語が採用されている。もともと「サブレー」という言葉がフランス語で、その発祥もフランスにあることが理由と思われる。また、外国人観光客の多い京都ならではの表記、という見方もできなくない
。さて、肝心の味なのだが、これがなかなか比較するのは難しい。――どちらも、ほとんど同じ味なのである。強いていえば、「ハト」の方が濃厚なバターの味わいが舌に残り、食感の「ザクザク感」も強い。一方の「カモ」は、生地の目が詰まっているからか、サクサクとした食感の中にも少しだけ「しっとり感」が感じられた。あくまで、微妙な差なのだが。
使用している原料は、どちらも同じく「小麦粉・砂糖・バター・卵・膨張剤」だ。
ちなみに、値段は「ハト」が7枚で864円(1枚あたり約123円)、「カモ」が5枚で648円(1枚あたり約129円)。コストパフォーマンスだけで見れば、「ハト」に分配があがるようだ。