登米市出身・石ノ森章太郎の記念館が石巻市にある理由
[OH!バンデス - ミヤギテレビ] 2015年7月21日放送の「宮城ナニコレ!?おとなの社会科見学」のコーナーで、有名漫画家による人気ミュージアムを紹介していました。
懐かしの展示や近代アトラクションに大興奮!! 3世代で楽しめる人気施設
宮城県石巻市にある「石ノ森萬画館」は、2001年の開館から丸14年も愛されている人気施設です。「仮面ライダー・サイボーグ009・がんばれロボコン」といった代表作で知られる石ノ森章太郎氏の業績と作品に、楽しく触れることができます。
実は出身地ではない石巻への、深い思い入れのワケ
石ノ森先生は石巻よりも北にある登米市の出身でした。ではなぜ、ここに萬画館が建てられたのでしょうか。
石巻の中瀬地区にはかつて岡田劇場という映画館があり、石ノ森少年は自転車で3時間かけて頻繁に通っていたのです。漫画家につながる知識や感性を培ってくれた場所が、石巻だったんですね。
時は流れ、シャッター街となってしまった石巻。市民有志が「マンガで町おこし」を思いつきます。数々の漫画家へオファーを出した中、その熱い思いに応えたのが、石ノ森先生でした。
中瀬地区は北上川の中瀬に浮かぶ島のような地形で、さながらニューヨークのマンハッタンのようでもあります。石ノ森先生はここを「マンガッタン」と名付け「マンガランド構想」を企画・提案されました。丸いフォルムが愛らしい建物はマンガの星からやってきた宇宙船をイメージしており、マンハッタンが情報発信基地といわれているように、マンガッタンがこの21世紀にマンガ文化を伝え続けています。
石巻の商店街も今は、仮面ライダーやロボコン像の立つ風景が当たり前に見えるようになりました。マンガで街を元気に、人を幸せにしたいという思いが根付いた地域だったんですね。とても素敵なエピソードでした。(ライター:M.)