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ついに全国進出! 都民が愛するクレイジーすぎるテレビ局「東京MX」伝説

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.07.06 06:00
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東京メトロポリタンテレビジョン(通称「東京MX」)は2015年7月1日、放送と同時にテレビ番組をインターネットで配信するスマホ向けアプリ「エムキャス」のサービスを開始した。アプリの利用は無料で、App StoreとGoogle Playからダウンロードできる。AirPlayとCastで自宅のテレビにも映すことができる。

東京MX「エムキャス」のトップページ
東京MX「エムキャス」のトップページ

現在のところエムキャスで配信されるのはアニメを中心とする16番組だが、順次増えていく予定だ。

キー局で失われた「やじ馬」根性に満ちた番組がいっぱい

同局のコンセプトは「9レイジーだぜ。」。出演者の自由奔放すぎる発言で火がついた「5時に夢中!」をはじめ、やじ馬精神にあふれた番組を数多く制作している。
受信エリアは東京スカイツリーから約50キロの範囲内。ケーブルテレビを除けば、神奈川・千葉・埼玉・茨城でも見られないエリアは結構ある。そして東京キー局ではないため、同局制作のコンテンツが他局にネットされるケースは限られる。

東京MXの本社、半蔵門メディアセンター(Chietherさん撮影、Wikimedia Commonsより)
東京MXの本社、半蔵門メディアセンター(Chietherさん撮影、Wikimedia Commonsより)

東京MXをよく知らないという人のために、その型破りなエピソードをいくつか紹介しよう。

アニメの充実度&放送の早さは驚異的

同局売りは何といってもアニメ番組の多さだ。再放送分を含め、1週間で70本以上をカバーする。
「ドラゴンボールZ」「タッチ」「アルプスの少女ハイジ」「クッキングパパ」といった懐かし系から、「赤髪の白雪姫」「ケイオスドラゴン 赤竜戦役」「アクエリオンロゴス」「うしおととら」「デュラララ!!×2 転」といった新作まで充実のラインナップだ。
これらの作品は地方でも放送されるが、東京MXが最速であることが多く、ネタバレ戦争がツイッターなどで発生していた。エムキャスはその争いを鎮める救世主となりそうだ。

数々の芸能人がブレイクするきっかけとなった

テレビで見かけない日はないといっていいほどの人気者マツコ・デラックス。彼女をレギュラーとして初めて起用した番組こそ、夕方の月~金曜放送の「5時に夢中!」だ。その毒舌っぷりは2005年の番組開始当初から変わらない。
モデルやタレントとして活躍するSHELLYは、2006年から3年間、「U・LA・LA」という昼の情報バラエティ番組のMCをしていた。当時から話術と番組進行力は抜群だったが、トークは現在よりもさらに奔放だった。

東京なのにホークス推し、吉本新喜劇も放送

ソフトバンクホークスの本拠地が福岡なのは周知の事実だが、東京MXではホークス主催試合のほとんどを「STRONG!ホークス野球中継」で実況中継している。
スポンサーがソフトバンクモバイルだけあって、7回裏のチーム応援歌は字幕入りで漏らさず伝える。

さらに、生粋の関東人の間では伝説的存在だった「吉本新喜劇」や「探偵!ナイトスクープ」も放送している。

石原都政時代、鶴の一声ではじまった長寿番組があった

東京MXの筆頭株主は東京FMだが、東京都も同率3位の株主である。歴史をさかのぼると、同局の開設を欲したのはもともと東京都だった。
その東京都単独提供番組が1999年から2014年まで放送されていた。「TokYo.Boy」は、石原慎太郎元東京都知事が親交のあったテリー伊藤さんに頼んだことが実現した番組で、「東京に泊まろう!」「東京キレ親父竹山竹太郎」というユニークなコーナーもあった。石原慎太郎さんも時々出演していた。
放送は作戦3月で終了し、後番組の「東京クラッソ!」は現在も続いている。

石原慎太郎さん批判はタブーのように思われがちだが、マツコ・デラックスをはじめ複数の出演者が同局の番組で度々石原都政批判をした。

他局では「ありえない」キャスティングがすごい

ちなみに東京MXは、かつて東京キー局で活躍したアナウンサーを好んで起用している。「東京クラッソ!」のMCは久保純子さん、「バラいろダンディ」は関谷亜矢子さん・阿部哲子さん・長谷川豊さん、2014年まで放送されていた「ニッポン・ダンディ」は町亞聖さん・堀潤さんなどである。やはり堀潤さんがメインキャスターの「モーニングCROSS」は、意欲的なモーニングショーとして評価が高い。

上記の長谷川さんもそうだが、「洗脳騒動」後の中島知子さんなど、他局なら敬遠してしまいそうな出演者をどんどん起用するのも、MXの特徴の1つだ。
特に看板番組「5時に夢中!」ではかなりアクの強いゲストコメンテーターが活躍、もはや誰だかわからないようなコスプレ姿で出演していた岡本夏生さんは、その代表格の1人だろう。

新春スピンオフ番組「輝け! おママ対抗歌合戦グランドチャンピオン大会」は、場末のスナックのママが登場。波瀾万丈な人生を赤裸々に語りつつ、魂を込めて熱唱する。
歌舞伎町の風俗店で4万8000人斬りをしたママ、暴走族ブラックエンペラーのレディース総長だった武闘派ママ、コワい組長の手下に殺されそうになりながらも生き延びたママ......。過去6回の放送では、濃すぎる面々が歌唱力を競った。
審査委員はマツコと若林史江、そして特別審査委員長はNHK紅白歌合戦のラストで指揮を担当する平尾昌晃先生だ。こんな番組を新年1発目に放送するのである。

また、2013年の東京都議選や2014年の東京都知事選特番では、今や選挙速報番組のカリスマとなった池上彰さんを起用している。
特に13年の都議選特番では、池上さんの舌鋒鋭いトークとともに、「竹達彩奈さん誕生日おめでとうございます」「キルミーベイベー再放送希望」などアニメがらみのツイートが大量に画面上に映し出されるなど、カオスな番組作りが話題を呼んだ。

このように、今のテレビ業界きっての暴れん坊・東京MX。今回のアプリ配信で、その名が全国に轟くか。

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