子どもの声は騒音?→関東・東北は「うるさい!」、関西は「許せる」
東京の「騒音だ」率は意外にも高かった
まず東京都を見てみよう。そのうち「騒音だ」は66%、「騒音ではない」は34%だった。「騒音だ」が「騒音ではない」の倍近くを占めている。もちろん全国平均より高い。「騒音だ」率は予想以上に高かったのだ。
4月1日から東京都で施行されている「都環境確保条例」だが、小学校就学前の子どもと、一緒にいる親や保育士たちの声、保育所や幼稚園、児童館、公園などで出る声や、足音、遊具、楽器などを「騒音」から除外したことで話題になった。
今後は、社会生活上の受忍限度を超えるかどうか、が条例違反の判断基準となるとのことだ。しかし6割以上の人が、子どもの声を「騒音だ」と思うと答えている現実はなかなか厳しい。社会生活上の受忍限度については、今後も議論が続くことになりそうだ。
「騒音だ」率の高い県のもう一つの例として、愛知県を挙げる。「騒音だ」は56.3%、「騒音ではない」は43.8%だった。静岡、三重など東海地区、千葉、神奈川など南関東地区も、同様の傾向が見られた。
さて、「騒音だ」率のきわめて高い県の代表が、青森県だ。投票数が少なかったとはいえ、「騒音だ」は75%、「騒音ではない」はわずか25%だった。また秋田県85.7%、福島71.4%と、東北エリアの「騒音だ」率が高い。
たしかに東北を旅すると、シーンと静かな印象がある。人々も寡黙で口数が少ないような気がする。子どもの声を騒音と思う率が高いのは、そのせいだろうか。