ネット時代になぜ「地方グルメ本」が売れる?
地方初!新グルメガイド本 ランチパスポートの魅力とは?
「ランチパスポート」は2011年に高知県で出版され、5千部売れればヒットと言われる地方雑誌の世界で、1万6千部という、異例の売り上げを記録しました。瞬く間に全国に広まり、広島県内では、2013年に広島版と備後版の2種類が発売され、毎号ヒットをとばしています。
ヒットの要因はお得感にあります。価格は、1部994円で、掲載されている80以上ある店で提示すると、通常700円から1000円するメニューを、500円程度で味わうことができ、購入者は、4回使えば元が取れる計算になります。ちなみに、1店舗につき3回まで利用ができ、使用期間は発売日から3カ月となっています。
購入者のみならず、掲載されている飲食店にも利益をもたらすのが、ランチパスポートのすごさです。
一般的にクーポン雑誌は、店からの広告収入をもとに製作されるのですが、ランチパスポートの場合、広告料は一切とりません。そのため、店側の負担がないので、取材に協力してもらいやすいのです。
掲載によって、以前より売り上げがアップしたという例も多いそうです。紙屋町にある、「博多うまいもん ふうり」では、約80名の来店客のうち、40名程度がランチパスポートを利用しており、昼の来店客が夜に、夜の来店客が昼に来るというローテーションで、売り上げの増加につながったといいます。(ライター:haruhana)