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201X年、島根県が一大IT都市になる...かもしれない

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.01.13 17:36
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米国カリフォルニア州のシリコンバレーは、ハイテク産業の聖地として世界中に知られる。
グーグル、アップル、アドビシステムズ、インテル、ヒューレット・パッカード......超一流のIT企業が本社を置く。第二次世界大戦前までは農業地帯だったが、兵器産業に携わる軍関係者や科学・技術者が移り住み出し、現在の隆盛の基となった。

日本では東京・渋谷や六本木、神奈川県川崎市などにIT企業が多く集まる。ただし政治や金融の中心に隣接しているという点で、本場のシリコンバレーとは毛色が異なる。

島根から生まれたプログラミング言語「Ruby」

2014年4月に推定人口が70万人を下回った島根県。県内には国公立大学が2校、短大が3校しかなく、若い人が進学で県外に流出する傾向がある。

松江城_11
松江城_11

Rubyを開発したのは、島根県松江市在住のソフトウェア技術者まつもとゆきひろさん。楽しくプログラミングでき、生産性の高さでは定評がある。仕様に関する議論の多くは日本語で行われ、日本人がとっつきやすいメリットもある。
島根県のITベンダが携わっているかどうかは不明だが、楽天市場やクックパッドといった大規模サイトも自社サービスにRubyを採用している。

2006年に松江市は、JR松江駅前に「松江オープンソースラボ(松江市開発交流プラザ)」を設置。ここをRubyの聖地とするためのプロジェクトをスタートさせた。島根大学や地元企業と連携しつつ、IT人材の育成をはじめ、ビジネス研究会の運営、システムの販路拡大などを支援する。

さらに昨年6月、同市はRubyを無料で学べる中学生向けのサイトをインターネット上に開設した(参照:プログラミング言語「Ruby」が中学生でも学べるサイト)。

これらの努力は徐々に成果を上げている。地元ITベンダの売上は、2007年から2012年の6年間で約120億円から約178億円にアップした。東京や大阪の企業が県内に開発拠点を置くケースも現れている。
恩恵を受けるのはIT産業だけでない。県内の一般企業が、地元企業の開発したシステムを採用することによって、業務効率化を果たす事例も生まれている。

東京と大阪でRuby交流会開催

2015年1月18日/25日、「IT WORKS@島根」が大阪と東京で開催される。現地のIT企業と技術者の交流会で、企業説明会と個別面接会が同時に行われる。参加企業は募集職種を公開しており、プログラマやシステムエンジニア、プロジェクトマネージャ、営業、デザイナーなど多種多様だ。

IT WORKS@島根のトップページ
IT WORKS@島根のトップページ

ITサービスについて「日本ではもはや斜陽だ」という見方があるが、社会にとって不可欠な産業であり続けるのは間違いない。
Rubyがリリースされたのは1995年。しばらくはマイナーな存在だったが、デンマーク人がWebアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」を開発したことで、一躍メジャー言語の1つとなった。まつもとさんもそうだが、たった1人の天才が世の流れを変えることだって不可能ではない。あなたもその一人になれるかもしれない。

Rubyの発展に寄与することで、島根そして日本の活性化に貢献したいという人は、交流会に参加してみてはいかがだろう。

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