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あの箱根駅伝出場校を訪ねてみたら...「月極駐車場1000円」がデフォで仰天した

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.01.02 10:00
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東京都千代田区大手町と神奈川県箱根町の芦ノ湖を往復する「箱根駅伝」。1920年の第1回大会は明治大学・早稲田大学・慶應義塾大学・東京高等師範学校(筑波大学の前身)の4校で行われたが、91回目となる2015年大会は20校+学生連合が出場している。

出場校の1つ城西大学は、2004年に初出場を果たし、以来12大会連続でエントリーしている注目校だ。

同大学があるのは埼玉県坂戸市西部。最寄りの東武越生線川角駅は、東武東上線池袋駅から坂戸駅で乗り換え、約1時間ほど。首都圏の一角にあるとはいえ、キャンパス周辺は緑豊かな片田舎だ。そんな地理的条件もあってか、一帯の月極駐車場は衝撃の「1000円」。都内ならウン万円が当たり前なのに......。

月極駐車場1000円を示す看板(写真は全て編集部撮影)

月極駐車場1000円を示す看板(写真は全て編集部撮影)

駅前の駐車場がいきなり安い

2014年12月23日午前9時、筆者は川角駅に降り立った。

川角駅

川角駅

写真右が川角駅。そして左が駐輪場兼駐車場。その奥は畑。遠くには外秩父の山々が見える。

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折り重なる自転車は、留めてあるというより遺......放置されているという言い方が合っている。その裏の看板を見ると――いきなりの激安価格に驚かされる。

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右下の赤い看板に書かれているのは――1カ月当たりの料金が自転車=300円、バイク=500円、そして自動車=2000円だ。ただしマジックで薄く「1」と上書きされている。一瞬誰かのイタズラ書きかと思った。

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ところが、左隣の看板には「ALL(月額)1000円」の文字が。細かい事情は不明だが、大雑把な感覚で値付けしている印象。

駅から1分くらいのところにあるコインパーキングは、1日最大500円、夜間最大300円だった。

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駅からキャンパス正門まで、約12分の道のりを歩く。1時間前まで池袋にいたとは思えない光景が広がる。川角駅の所在地もそうだが、この辺は坂戸市ではなく毛呂山町のエリアになる。

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自転車に乗った男子学生たちが筆者を追い越していく。彼らはスポーツウェア姿。ひょっとしたら駅伝の練習のため大学に向かっているのかも――。

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1カ所だけじゃなかった、月極1000円

彼らの向かった方角へ足を進める。そこに広がっていたのは、月極駐車場1000円ワールドだった。

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問い合わせ先電話番号はリバーハイツのそれと異なる。

この事実が素直に信じられなかった筆者は1カ所に電話をかけた。すると相手の女性はソフトな口調で次のように言った。

本当に1000円ですよ。今は一杯ですけど、12月と1・2月は入れ替わりの時期なので空きがでます。車庫証明も大丈夫です。

天皇誕生日ということもあり駐車場はガラガラだったが、授業のある日は満車になるのだろう。

さらに奥へ進むと大学の駐輪場があった。もちろん無料。学生たちが普段利用しているのは車よりも自転車かも。

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陸上に力を入れている城西大学。男子駅伝だけでなく、女子駅伝も全日本の大会に出場している。現役で公認会計士試験に受かった学生を祝う垂れ幕も掲示されている。

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先ほどの看板に「リバーハイツ」と書いてあったのが気になり散策することに。キャンパスの南側を1級河川の高麗川が流れる。川沿いの賃貸物件ということか。

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城西大学周辺の地図(編集部作成)

城西大学周辺の地図(編集部作成)

キャンパスのある方向に戻り、正門を過ぎて奥の方へ向かっていると、息を切らして走る女子学生たちとすれ違う。女子駅伝部員だろうか。

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左手の駐車場は明海大学が管理している。城西大学と隣り合っているが別法人。

「メリークリスマス!」と、筆者は心の中で彼女たちの幸運を祈った。

城西大駅伝部は周辺住民の「希望の星」

大学の西隣には1970年代に造成された「西坂戸団地」が広がっている。

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ここは2013年2月に放送されたテレビ番組「首都圏スペシャル プロジェクト2030 わが街を守れますか -超少子高齢社会を生き抜く-」(NHK)の中で、超少子高齢化が進み、"2030年の日本の姿がすでに現れている"と紹介された場所だ。

団地に移り住んで40年になる70代の女性に話を聞いた。駅伝部が練習する姿をよく見かけるという。

(実の)子どもたちはみんなここを出て行っちゃって。滅多に帰ってこない。なんか息子、いや孫を見ているようでね。周りは応援しているよ。

城西大学がシード権獲得と過去最高の6位を上回るよう、地元の高齢者たちも熱い視線を送っている。

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