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和歌山県民はやっぱり洋服にお金をかけない!?

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.10.05 10:00
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筆者が先日和歌山を訪れたとき、少し驚いたことがある。それは、道行く人の服装が全体的に「ラフ」なことだ。

ラフな男性の多さに商機を感じる

2014年3月にオープンしたイオンモール和歌山を訪れてその確信を深めた。タオルを首に巻いたラフな格好の男性を店内でよく見かけたのだ。
服装の話とはちょっとずれるかもしれないが、休憩スペースでサンダルを脱ぎ、ソファーベンチの座面に素足を乗せる男性が何人もいた。

「和歌山は服に金をかけない県民性」という話をどこかで聞いたことがある。実際、総務省の「家計調査年報」(2012年)によれば、和歌山県民の「被服・はき物」への支出額は平均よりやや下で、隣り合う奈良や三重よりひと月あたりで1500~2000円ほど低い。品目別の消費者物価指数でも、関西地方で唯一下落傾向を示している。

同モールの核店舗・イオン和歌山店の2階は衣料品売場になっている。賑わうファッション専門店とは異なり、客の姿はまばらだ。

イオン和歌山店の衣料品売場

これはイオンに限った話ではないが、1990年代半ばまでスーパーの衣料品部門は稼ぎ頭だった。それがユニクロをはじめとする衣料専門店に消費者を奪われてしまい、今では下着類が売れ筋の中心で外衣は不振を続ける。

ところが同モールには、国内SPAの代表格・ユニクロとジーユー、そして無印良品はいずれも出店していない。

最新トレンドもいいけど、ベーシック志向も必ずいる

カジュアル服は外資系ファストファッションをはじめとする専門店に揃っていて、若者を中心とする客で賑わっているけれども、年配者を中心によりベーシックなものを買いたい人は必ずいるだろう。

そんな客のニーズに応えるポテンシャルをスーパーの衣料品は本来持っていたはず。

イオンは衣料品PBブランド・トップバリュコレクションを展開している。
同モールから南に1キロ離れた場所に和歌山大学が立地しているが、節約志向の大学生にはマッチするかも。

和歌山大学(SSZPRMさん撮影、Wikimedia Commonsより)
和歌山大学(SSZPRMさん撮影、Wikimedia Commonsより)

衣料品を売っていくには品質の良さだけでなく、見せ方や店内のディスプレイも重要な要素になる。例えば、ユニクロだと陳列商品が乱れてもスタッフがさっと整え直す。ところがスーパーは、その人員すらも削っていて雑然とした雰囲気のところが少なくない。

オープンして間もない同店の売場は小ぎれいな印象だったが、まだまだ改善の余地もありそう。見方を変えれば、イオンの衣料品部門が復活を目指す上で様々なチャレンジのできる場所だと感じた。その日には、和歌山県民のおしゃれ事情にも大きな変化が来るかもしれない。

――そんなことに思いを巡らしながら歩いていると、モールの2階に「タオル美術館」というテナントが入っているのを見つけた。ひょっとしたらここで購入したタオルを身に付けていたのだろうか。

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