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名古屋のネーミングセンスはなぜインパクト満点なのか

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.06.04 18:17
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名古屋市港区にある「名古屋競馬」は、所在地の地名から土古(どんこ)競馬場の名前で親しまれている。ところがこのほど、一般公募から選ばれた「金シャチけいばNAGOYA 名古屋けいば」なる新愛称を採用した。

新愛称を付ける理由は、赤字続きで存続が危ぶまれていた同競馬が、2013年度に黒字化を達成したことから当面の継続が決まり、親しまれやすい愛称導入でさらなる売上増を目指すためだ。

ネット上では「どんこのままじゃダメなの?」といった意見が挙がっていたが、結局今までとはガラッと変わったド派手なネーミングとなった。

なんにでも「金シャチ」をつけたがる傾向が...

「金シャチ」とは、いうまでもなく名古屋城大天守に上げられていた金鯱のことだが、かつてJタウンネットでご当地ビールの記事を公開したとき、「金しゃち 限定醸造 名古屋赤味噌ラガー」という商品情報を読者から提供いただいたことがあった。

Reveさん撮影
Reveさん撮影

名古屋発祥のコメダ珈琲店を徹底的にリスペクトしている「金シャチ珈琲店」も見逃せない。メニューの豊富さとボリュームはコメダを上回っているそうだ。いいものは全部取り入れる名古屋精神が凝縮されたような店といっていい。

市が伊勢神宮の「おかげ横丁」を手本に建設を進めている城下町風の観光施設は、選考会場にいた市民の挙手で決めることにしたところ「金シャチ横丁」に正式決定した。馬だろうがビールだろうがカフェだろうが横丁だろうが関係なし。ご当地自慢を名前に取り入れる傾向は、金シャチに憑かれた......いやいや郷土愛の強い名古屋の風土なのだろうか。

独特すぎる名古屋のネーミングセンス

そのほかのネーミングセンスも名古屋は際立っている。全国でいち早く歩道橋にネーミングライツを導入したのも実は名古屋だ(「ごまたまご歩道橋」、2013年12月17日付Jタウンネットの記事参照)。

名古屋駅桜通口正面の「大名古屋ビルヂング」(現在建て替え中)はと「大名古屋」に大時代な「ビルヂング」という表記が迫力満点だし、台湾ラーメン発祥の店・味仙(みせん)では、辛さを抑えた「台湾ラーメンアメリカン」というメニューを用意している。薄口ということで「アメリカン」にしたと推察されるが、「名古屋名物の台湾ラーメンアメリカン」なんて言われたら、「いったいどこの食べ物だよ!」と突っ込まざるを得まい。いずれもインパクトがあって、かつニュアンスがなんとなく伝わる点は一貫している。

昭和区の「丸八寿司」は、「セクハラ巻」「ソープランド巻」「不感症巻」「落合巻」「丹波哲郎巻」など、あ然とするメニューが並ぶ。

名古屋から12キロほど離れた場所には「おっぱい観音」こと間々観音もある(1月21日付け記事「愛知・小牧の「おっぱい寺」にカメラが潜入」参照)。この類のネーミングには寛容な文化が根付いているのかもしれない。

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