リンガーハットが3年かかって開発した「冷やしちゃんぽん」を試してみたらズルズルズルッ!と即完食した
6月に入ったばかりだというのに暑い日が続く2014年の日本列島。2日には京都府舞鶴市で最高気温が35.3度に達した。こんな陽気が続くと食欲も減退しがちだ。冷たくてスルッとした食感の麺料理を食べたくなった人も多いことだろう。
夏の定番といえば冷やし中華だが、2014年4月25日、長崎ちゃんぽんをチェーン展開するリンガーハットから「冷やしちゃんぽん」が発売された。
冷たいちゃんぽん――想像つかないぞ? 興味をもった筆者は繁華街にあるリンガーハットに単身飛び込んだ。
開発期間3年の味はいかに!?
リンガーハットのウェブサイトによると、通常とんこつスープは冷えると脂が固まり美味しくなくなってしまう。そこで冷たくても固まらない、ちゃんぽんスープを完成させた。開発期間は3年を要した。
正直に告白すると、筆者は太い麺より細い麺が好み。ちゃんぽんの冷やしバージョンの話を聞いたときも「ただでさえ麺の太いちゃんぽんなのに...しかも冷やし!? のどごしは大丈夫かなぁ」と一瞬眉をひそめてしまった。
それでも冷やしちゃんぽんにチャレンジしたくなったのは、一般の飲食店で提供される冷やし中華に不満があったからだ。タレが濃い上にトマトがトッピングされており、酸味が強すぎる場面が多々あった。
話を元に戻す。日曜日の午後、ショッピングセンター内にある店舗ののれんをくぐり、カウンターで注文した「冷やしちゃんぽん」は税込699円。100円プラスすると麺のボリュームが2倍になるが、今回は通常サイズにした。
待つこと8、9分、透明なガラスの器に盛られた料理が運ばれてきた。一般的な冷やし中華と比べて野菜の量がかなり多く、麺が隠れて見えない。これなら麺2倍でもよかったかも。
ドレッシングはしょうが風味とゆず風味の2種類。別にかけなくてもよさそうだったが、ゆず風味をかけてみた。
一般的な冷やし中華は具の種類と量が物足りなく感じることがあるけれども、この冷やしちゃんぽんは種類・量ともに豊富。オクラ、レタス、ニンジン、もやし、枝豆、コーン、ミニトマト、小エビ、カマボコなどが入っている。栄養面は合格点を付けたい。なお、野菜は炒めておらず生である。
中央に載っている鶏肉の肉味噌は料理のカギを握っている印象。麺とスープに絡むようゆっくりかき混ぜることで、甘辛い味がいい具合に浸透する。
国産小麦と全粒粉をブレンドした麺は思っていたほど太くなく、コシがあってツルッとしている。夏に提供する冷たい麺としてはよくできている。
スープの方は......温かいちゃんぽんとはもちろん別物で、とんこつ臭さはあまり感じられない。独特の美味しさがあり、丼が空になるまで飲んでしまった。冷やし中華のタレに違和感のある人は試してみる価値がある。
あと100円くらい安かったら言うことなしだが、食材に国内産を多く使っており、これが適正価格なのだろう。
具と麺、スープのバランスはよく取れていたけれども、麺が2倍のボリュームになったらどう変化するか――近いうちにもう一度食してみたくなった。