自治体「今年の10大ニュース」 市民投票で決める動き
毎年12月になると新聞やネットを賑わす「今年の10大ニュース」。地方自治体単位でランキングを公表するところは少なくないが、その順位を市民投票で決めようという動きがあるようだ。
川崎市では抽選でプレゼントも
神奈川県では、2003年から「県政重大ニュース・トップ10」を住民投票で決めており、今年も17日まで投票を受け付けている。
今年あがっている39項目の中には「恋するフォーチュンクッキー神奈川県Ver.~神奈川総力戦~視聴回数300万回突破へ」というものもある。昨年の1位は「東日本大震災で発生した災害廃棄物の受入れに向けた取組み」だった。
川崎市は、市公認アイドル「川崎純情小町(K.J.K.)」をイメージキャラクターに立て、16日まで「川崎市10大ニュース」の投票を呼び掛けている。市政に限定せず「川崎フロンターレがヤマザキナビスコカップでベスト4」というものも。投票者には抽選でスポーツやコンサートのチケットなどが当たる。
記入内容は自由で何回も投票できるのが、福岡県糸島市だ。参考として「糸島初のメガソーラーの竣工式」「東京新宿の伊勢丹で糸島マルシェを開催」など10候補が載っている。
投票結果は「市の予想と違ってた」
この手のランキングは役所が勝手に決めるところも少なくないが、昨年から市民投票を実施している宮崎県延岡市の経営政策課では
「昨年はじめて実施して、市が想定していた順位と実際の投票結果は異なることに驚いた」
と話している。今年のアンケートは21項目の中から10個以内を選ぶ形式になっている。
このほか、埼玉県川口市や神奈川・横浜市、藤沢市、静岡県磐田市など全国各地の自治体で実施されている。
昨年の神奈川県は1万1531票の有効投票があり、回答者数は2380人だった。ネット利用者は286人で、残りの人は紙で投票した。過去最高の数字だったそうだが、人口900万を超える県とすれば、まだ物足りない数字だ。