北海道富良野の「嵐の木」騒動 秋の観光シーズン到来でどうなる
ジャニーズのアイドルグループ「嵐」のCMに使われた北海道富良野の「5本の木」。ここに観光客が殺到して思わぬブームとなったが、不心得者もいて、木を所有する地主が激怒、CMのイメージを払拭するため新たに2本の木を植えて7本にするという「騒動」に発展した。
そんな「嵐の木」騒動も9月に入ってから一段落したが、これから紅葉の観光シーズンを迎え、再びファンが殺到することになるのだろうか。
窃盗、交通渋滞など警察が何度も出動する事態に
事前に予約すると運賃が大幅に割引になるという「先得」のCMで、JALの「ニッポンをみつけようキャンペーン」として2013年5月末から放映された。最初のCMは富良野にある5本並んだ松の木と「嵐」のメンバーの合成映像が使われた。
「先得」を使って実際に現地に赴くという次のCMでは、「5本の木」を前にしたメンバーは、「本当にあったんだ。来てよかったな」「俺たちみたいだな。嵐の木、って呼んでいいかな?」「俺達って、こんなにしっかり立ってんのかな?」などと会話を交わしている。

もっとも、悪いことばかりではないようだ。先とは別の近隣の観光協会担当者に話を聞いてみると、観光客が押し寄せたため飲食や物販、5本の木関連グッズの売れ行きが好調で、確実に経済効果が表れているのだという。
「私たちとしては観光客が増えるのはとても歓迎していて、地域がさらに潤うことを期待しています」
と打ち明ける。9月以降「嵐の木」フィーバーが去ったようにも見えるが、これからは紅葉の季節になるため昨年以上の盛り上がりになるのは確実だというのだが、今年の夏のような「悪夢」の事態となる可能性は否定できない。
ただ、「5本の木」近くに駐車場を提供する業者も現れたため渋滞は緩和されそうだし、私有地に立ち入らないようPRが活発に行われているため、観光地として広く知られ人気が定着していくことを望んでいる、と担当者は話している。