「誰かが煮込まれている」←何ごと? 山形県に〝人を芋煮にする設備〟が実在していた
山形県の名物のひとつ「芋煮」。里芋や肉、野菜などを煮込んだ郷土料理です。
そんな芋煮の"鍋"の中に、あなたも入ることができます。
そこに置かれているのは、巨大な円形の鍋......を思わせるデザインのベンチ。内側には腰掛けられるスペースがあり、中央には小さなテーブルも備わっています。
人が座ると、まるで芋煮の具材の仲間。鍋の中で煮込まれているようにも見える、なんとも不思議でシュールな光景です。
このユニークなベンチ、いったい誰が考えたのでしょうか。
Jタウンネット記者は、施設を管理する「霞城セントラル管理組合」の森友也さんに詳しい話を聞きました。
お前も芋煮にならないか?
森さんによると、「芋煮ベンチ」が設置されているのは、JR山形駅西口から歩いて行ける複合施設「霞城セントラル」の1階アトリウムです。
「このベンチは、霞城セントラルの建設計画に盛り込まれていたものです。1999年10月から12月にかけて、山形県内の小中学生を対象に『アートチェア』のデザインコンペティションを開催した際、審査で選ばれた作品が職人の手によって実際の椅子になりました。その後、2000年の霞城セントラル竣工式で初めて披露されました」(森さん)
地元の子供たちのアイデアが形になったものだったのですね。さすがの発想の自由さです。
アトリウムにあるユニークなベンチは、芋煮をモチーフにしたものだけではありません。
「庄内米ベンチ」や「ぶどうのつぶつぶベンチ」、「さら船ベンチ」など、山形にゆかりのあるモチーフを取り入れた作品も並んでいます。
森さんによれば、これらのベンチがある1階アトリウムは、霞城セントラルの中でも特に広く、見晴らしの良い空間。観光客や地元の中高生が、ベンチに腰掛ける姿もよく見られるといいます。
「『芋煮ベンチ』は、遠くから誰かが煮込まれている姿が目に入ると何ともいえない不思議な気持ちになります。休日になると、いつも誰かが座っているような印象なので、座り心地はかなり良いようです」(森さん)
山形を訪れた際は、皆さんも煮込まれてみてはいかがでしょう。(ライター/ころんころ)